むちうちを早く治すには?セルフケアや治療の方法を紹介
交通事故で負ったむちうちの症状に悩んでいる方はいませんか。この記事では、むちうちの早期回復を目指すための方法を中心に、症状の種類や治療期間の目安、通院先などについて紹介していきます。 むちうちの症状を緩和したい方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
目次
「むちうちって治るまでにどのくらいかかる?」
「むちうちの痛みがなかなか取れずに困っている」
「むちうちを早く治すおすすめの方法って?」
このようにむちうちの症状に悩み、早く治す方法を探している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、むちうちの原因や症状を解説しながら早く治す方法を時期別に紹介していますので、適切な対応を知ることができます。
むちうちの症状に悩んでいる方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
むちうちとは?
むちうちとは、主に首の捻挫のことで、交通事故などが原因で現れる首の痛みなどの総称です。
交通事故の際に、頭部が鞭を打ったときのようにしなることから、むちうちと呼ばれるようになったと考えられています。
発症は、事故当日、または、2~3日後に現れることもあり、症状がないからといって放置してしまう方もいますが、発症する前に医療機関を受診することが大切です。
主な症状は、首や腕、肩の痛み、頭痛などです。また、むちうちの程度によっては、めまいやふらつき、耳鳴りといった症状も現れる場合があります。
そして、重症な場合には、吐き気やしびれ、麻痺や倦怠感など多くの症状が現れる可能性もあります。
むちうちの主な種類と症状
首は、頸椎などの重要な神経が集まっているため、むちうちになると、さまざまな症状が現れる可能性があります。
そして、むちうちを早く治すためには、自分がどの症状に該当する可能性があるのかを知っておくことも大切です。
そこで、ここからは、むちうちの症状ついて紹介していきます。
この記事ではむちうちの主な症状や治療法について解説しています。
頸椎捻挫型
頸椎捻挫型は、頸椎を支えるじん帯や筋肉の損傷による首の捻挫が原因で現れます。むちうちの約70%のケースが頸椎捻挫型であるともいわれています。
主な症状は、頭や首、肩の痛み、患部のこり、首の可動域が狭くなるなどがあります。また、程度によっては、手のしびれや倦怠感、めまいや耳鳴りが起こる可能性もあるでしょう。
そして、症状が現れるタイミングは、交通事故のケースや被害者の状態によって個人差があります。
早期回復を目指すためにも、すみやかに医療機関を受診し、正しい診断と適切な処置を受けるようにしましょう。
神経根症状型
神経根症状型は、首の神経の根元が損傷を受けることにより発症します。椎間板ヘルニアなどと関連性があると診断されることもあるでしょう。
症状としては、首や肩、腕の痛みのほか、しびれや知覚障害、感覚障害が起こる可能性があります。神経根を損傷しているため、筋力の低下や筋肉の萎縮、脱力が現れる場合もあります。
また、神経根症状型の治療では、手術や神経根ブロック、頸椎けん引や投薬が行われる場合もあるでしょう。
出典・参照:頚椎症性神経根症について|医療法人 志匠会
脊髄症状型
脊髄症状型は、頸椎の脊髄本体が圧迫、損傷することが原因で発症します。加齢が原因で、脊柱管が狭くなっている場合や既往症と関連して発症することもあるでしょう。
脊髄症状型の症状は、腕や足のなどの痛み、しびれのほかにも、知覚障害や運動障害も報告されています。重症な場合には、排泄トラブルなどの可能性もあります。
治療方法は、軽症の場合には、枕を利用して安静姿勢を保つ療法などが行われ、脊髄の損傷や圧迫状態によっては、手術を受ける場合もあります。
出典・参照:脊椎脊髄センター| 社会医療法人清恵会
バレ・リュー症候群型
バレ・リュー症候群型とは、首の損傷によって自律神経を損傷することが原因で発症します。
主な症状は、頭痛や倦怠感、身体のしびれなどの症状から、めまいや耳鳴り、目のかすみや視力低下、喉の違和感や嚥下困難、心臓部の痛みや脈の乱れ、息苦しさなどが現れることもあるでしょう。
バレ・リュー症候群型の治療方法は、他の症状の治療方法に加えて、局所麻酔の注入や抗交感神経薬の投与などの方法があります。
脳脊髄液減少症型
脳脊髄液減少症型は、脳周辺にある脳髄液が漏れてしまうことが主な原因とされています。しかし、解明されていない点が多くあることから、「疑いが高い」という診断となる可能性もあります。
主な症状は、首の痛みや頭痛、めまい、耳鳴りなどです。特に、立ち上がって数分~数10分後に強い頭痛が発生し、安静にしていると症状が落ち着くという特徴があります。場合によっては、視覚異常や嘔吐を併発することもあるでしょう。
症状により個人差はありますが、安静にすることと水分補給が大切です。軽度の場合には、約1~2週間で改善する例が報告されています。
出典・参照:むちうち症について | 東野整形外科医院
【時期別】むちうちを早く治す方法
むちうちは、時期によって治療方法が異なります。
また、痛みを放置しておくと慢性化することも多いため、早く治すためには早期治療を始めることが大切です。
ここでは、むちうちの症状が発症している期間に適した治療方法を紹介します。
急性期の場合
急性期は、症状の発症直後から1週間程度が目安です。場合によっては、事故から1ヶ月以内を指すこともあります。
急性期では、安静にしていることが大切です。医療機関で急性期と診断されたら、3日~1週間程度は安静にしましょう。
また、事故直後の応急処置としては、むちうちの程度によって異なりますが、まずは、冷却、圧迫に加えて、けがの患部を固定することが基本です。
そして、急性期の治療では、消炎鎮痛剤や筋弛緩薬の処方に湿布など、痛みを軽減するための対症療法が取られることが多いでしょう。症状によっては、手術や首の固定、神経ブロック注射、トリガーポイント注射が打たれることもあります。
慢性期の場合
慢性期は、急性期を経過した1ヶ月以降を指すことが多いでしょう。慢性期では、むちうちの症状が落ち着いてくる可能性もあります。
ストレッチなどのセルフケアを取り入れる場合には、慢性期から始めるようにしましょう。また、無理をせず、痛みや違和感を感じた場合にはすぐに止めることがポイントです。
そして、慢性期の治療方法には、温熱療法や電気治療、首の牽引などの方法があります。症状に合わせて処置を行うため、個人差があるでしょう。
まずは整形外科を受診しよう
交通事故にあったときには、むちうちの症状の有無にかかわらず、整形外科を受診するようにしましょう。
むちうちの症状は、交通事故直後に現れることもあれば、ある程度時間が経過してから発症する場合もあります。早期回復を目指すためには、早めの受診が欠かせないため、まずは医師の診断を仰ぎましょう。
むちうちの種類は、脊髄やじん帯、椎間板、神経根の異常など首の骨以外にも原因がある場合があります。レントゲンだけではなく、MRIなどの精密検査も受けるとよいでしょう。
むちうちの治療・施術方法
症状が慢性化した場合には、早く治すためにも、整骨院や接骨院などの利用を検討する方も多いでしょう。
整骨院などの施術も受けることで、回復が早まる可能性がありますから、症状を完治させるためにも、整骨院などへの通院を検討するとよいでしょう。
なお、整形外科以外への通院を選択する際には、事前に医師に相談を行ったうえで、通院をしてください。
ここからは、むちうちの治療や施術方法を紹介していきます。
整形外科の治療
整形外科の治療では、医師による診察や処置、専門的な検査を受けることができます。
また、神経ブロック注射や内服薬の処方などが検討されることもあります。そして、むちうちの症状の回復や可動域の改善を図るために、リハビリが行われる場合もあります。
むちうちを早く治すためには、医師による診断を受けた上で、きちんとした処置を受けることが大切です。
整骨院や接骨院の施術
痛みの緩和を目指すためや通いやすさなどを考慮して、整骨院や接骨院の利用を検討することもあるでしょう。
整骨院や接骨院は、柔道整復師により施術が行われるという特徴があります。柔道整復師も国家資格であり、整形外科と提携していることも多くあります。
施術の方法には、さまざまな手技や電気施術、骨格矯正などによって、痛みの緩和を目指します。ただし、医師による治療の補助的な役割として考えておきましょう。
鍼灸院の施術
鍼灸院では、身体の表面からは届かない部分を鍼や灸で刺激を行う特徴があります。
一般的な施術方法には、鍼灸による鎮静作用を使って、痛みや筋肉の緊張を緩和し、自律神経を整えたり、血行促進を図り、症状の改善を目指します。
むちうちの治療にかかる期間の目安
むちうちの治療にかかる期間は、多くの場合では2~3ヶ月といわれています。
早く治すためには、早期に治療を始めることが大切であり、軽症の場合には、3ヶ月以内に回復することがほとんどでしょう。
しかし、症状の程度や個人差があるため、特に重症の場合には、完治までに3ヶ月以上、あるいは、数年かかる可能性もあります。
治療が長引く場合はどうすればいい?
およそ6ヶ月以上、症状の改善がみられない場合には、医師から「症状固定」と診断される可能性があります。症状固定とは、これ以上治療を続けても改善が見込めない状態のことを指します。
症状固定の診断を受けたら、後遺障害の等級認定を申請しましょう。
申請方法には、「事前認定」と「被害者請求」という方法があります。
事前認定では、申請に必要な後遺障害診断書を加害者側の任意保険会社に提出することで、任意保険会社が申請を行います。被害者自身の負担が軽減されるという特徴があります。
被害者請求では、後遺障害診断書などの必要書類を集めて、被害者自身で加害者側の自賠責保険会社に直接請求を行う方法です。被害者にも負担がかかりますが、申請書類の記載内容を確認してから提出することができるため、等級認定の可能性を向上させることができるというメリットがあります。
負担はかかりますが、被害者請求で後遺障害の等級認定を申請することがポイントです。
出典・参照:自賠責保険について知ろう!|国土交通省
むちうちを早く治す方法について知ろう
ここまで、むちうちについてさまざまな情報を紹介してきました。
むちうちを早く治すためには、症状がなくても整形外科を受診することが大切です。
また、事故直後から3日~1週間は安静にするよう心がけましょう。個人差はありますが、軽症の場合には、1週間程度で急性期が落ち着き、3ヶ月以内には、症状が緩和することが多いようです。
そして、医師と相談をしながら整骨院や接骨院、鍼灸院などの利用を検討することもおすすめです。
むちうちの早期回復のためにも、さまざまな治療法を検討するとよいでしょう。
この記事のライター
ドクター交通事故運営
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