むちうちでMRI検査は必要?「異常なし」と診断された場合の対処方法も解説
この記事では、むちうちになったときにMRI検査を受けるべき理由を詳しくまとめました。また、後遺障害等級認定でのMRIの画像所見の有効性も解説しています。 むちうちで受けるべき検査についてお悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
「むちうちでMRI検査は必要?」
「むちうちでMRI検査を受けるタイミングはいつ?」
「むちうちの後遺障害等級認定で注意すべきポイントはある?」
このように、 むちうちでMRI検査を受けようと考えている方の中には、たくさんの不安や疑問があるのではないでしょうか。
本記事では、むちうちでMRI検査を受けるべき理由や必要性について紹介しています。
この記事を読むことで、 MRI検査の必要性を知ることができるでしょう。
むちうちでMRI検査を受けようか悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
MRI検査は何を診るためのもの?
交通事故に遭った場合、まずは骨に異常がないか、レントゲン検査を受けることがあります。明らかに骨折していなくても、骨にひびが入っていたり、損傷している場合があるからです。
しかし、レントゲン検査では、むちうちの原因となる筋肉や神経などの軟部組織を撮影することができません。
この軟部組織の状態を診るためには、CTやMRI検査が有効です。身体の状態をより詳しく診てもらうためにも、MRI検査を受けるようにしましょう。
むちうちにおけるMRI検査の必要性
むちうちが後遺症になってしまった場合、後遺障害の等級認定を申請することができます。
申請する際には、後遺障害診断書の他に、MRIなどの画像所見なども提出することが大切です。ここでは、画像所見などを提出する必要性について解説します。
むちうちの後遺障害等級認定を申請するとき
後遺障害等級認定を申請する際、MRIの画像所見は後遺障害等級を判断する有力な証拠資料となります。
MRI検査では、筋肉や神経の状態を撮影することができ、むちうちの原因を識別できる可能性があります。そのため、後遺症が残った場合には、MRI検査を受けるようにしましょう。
出典・参照:後遺障害等級の一覧表|アトム法律事務所
むちうちの場合、頸椎(首)の骨以外にも、筋肉や神経などの組織が損傷することが原因で起こることが多いです。そのため、事故に遭ってしまい、むちうちのような症状があるときには、医師の診断に従いながら通院を継続し、軟部組織を撮影できるMRI検査を受けるとよいでしょう。
後遺障害等級認定の申請で押さえておくべきポイント
- 1:他覚的所見が重要
- 2:これまでの治療記録を後遺障害診断書に記載してもらう
後遺障害等級認定の申請手続きで押さえておくべき重要なポイントを紹介します。
1:他覚的所見が重要
後遺障害の等級認定を受けるためには、後遺障害診断書のみを提出するのではなく、MRI検査などで得られた他覚的所見の有無が重要です。
例えば、レントゲン検査やCT、MRIといった画像検査を受けて、これらの検査で得られた画像所見を後遺障害診断書とあわせて提出することで、身体の状態を詳細に伝えることができます。
また、他覚的所見には、画像所見の他にも、神経学的所見も含みます。これは、ジャクソンテストやスパーリングテストといった徒手や器具を用いて神経の反応を調べる神経学的検査で得られた所見です。この検査を受けて、神経学的所見もあわせて提出することで、残存している症状を証明する一助となるでしょう。
後遺障害等級認定を申請する際には、医師に相談して必要な検査を受けるようにするとよいでしょう。
2:これまでの治療記録を後遺障害診断書に記載してもらう
自覚症状の他に、これまで受けてきた治療内容とその結果を後遺障害診断書に詳しく記載してもらうことも、大切なポイントです。
後遺障害等級に認定されるためには、必要な治療を、適切な期間受けてきたことが必要です。
治療内容や治療期間を明確にするためにも、詳しく記載してもらいましょう。
むちうちでMRI検査を受けるタイミング
交通事故に遭ったことで、身体の状態を診てもらうためにMRI検査を受けたいが、いつ受けるべきなのか、わからない方も多いのではないでしょうか?
ここからは、交通事故に遭ってしまった場合に、MRI検査を受けるべきタイミングを説明します。
1:交通事故直後のできるだけ早い段階
交通事故に遭ったら、できるだけ早めに病院を受診して、MRI検査や治療を受けるようにしましょう。
その理由は、事故日と初診日との期間が大きく空いている場合には、事故と怪我の因果関係が認められなくなる可能性があるからです。
事故と怪我の因果関係が認められない場合、人身事故扱いにならず、治療費などの賠償金は請求できなくなります。
そのため、事故に遭ったらなるべく早めに病院を受診しましょう。
2:症状固定の診断を受けたとき
これ以上治療を続けても回復の見込みがないと判断された場合は、医師から「症状固定」という診断を受けることになります。
この症状固定の診断を受けたときに残っている症状が後遺症となります。
また、この段階でMRI検査を受けることで、身体の状態を調べてもらうことができ、画像所見を取得することができます。
また、症状固定と診断された場合もMRI検査を受けてください。画像所見の有無によっては、認定結果が大きく変わってきます。等級によって最終的に受け取れる賠償金額が異なってきますので、画像所見も提出して正しい等級に認定されることが大切です。
通院先の病院にMRIが無かったら
通院先の病院にMRIがない場合は、通院先の医師に転院について相談するとよいでしょう。
自分の判断で、他院でMRI検査を受けると、検査費用を加害者側の保険会社から支払われないことがあります。また、通院先の担当医との関係も、悪くなる恐れも考えられます。
そして、通院先の医師に転院が認められた場合は、保険会社にその旨を必ず連絡してください。転院する理由などを伝えて、保険会社に転院を認めてもらえれば、転院先での治療費を支払ってもらえます。
MRIの結果「異常なし」となった場合の対応
MRI検査でも、むちうちの原因を必ず特定できるとは限りません。
もし、異常なしと診断されてしまった場合、さまざまな問題が生じる可能性があります。
ここからは、MRI検査で異常なしと診断された場合の問題と対処方法について解説します。
保険会社から治療費打ち切りを打診されることがある
MRIの検査結果が異状なしの場合、これを理由に加害者の保険会社が、治療費打ち切りを打診してくることがあります。
むちうちの治療の必要性を判断するのは、医師が行うもののため、すぐに了承する必要はありません。
たとえ、MRI検査で異常なしと診断されても、症状は現れていることがあります。この場合は、医師に意見書を書いてもらい、交渉することが大切です。
通院は継続する
MRI検査を受けて「異常なし」と診断されても、通院は継続することが大切です。
MRI検査でも、必ずむちうちの原因を識別できるとは限りません。また、検査では異常がなくても、痛みやしびれなどの症状は現れていることがあります。
自己判断で通院を途中で止めてしまうと、入通院慰謝料が低額になるなど、賠償金の請求に影響が出てきます。
そのため、医師の指示に従いながら、継続的に通院することが大切です。
交通事故で病院に入院・通院した場合は、入通院慰謝料を請求することができます。この慰謝料は、被害者の方が入院・通院した期間にもとづいて算出されますので、医師の診断に従いながら通院することが大切です。
むちうちでMRI検査を受ける必要性を知っておこう
交通事故でむちうちになった場合に、MRI検査を受けるべき理由を解説してきました。
MRI検査を受けることで、むちうちの原因を明確にすることができ、適切な治療を受けることができるでしょう。
また、MRI検査で得られた画像所見は、後遺障害等級認定の申請時に、重要な証拠資料になることもポイントです。
本記事を参考にして、交通事故に遭ってしまったらMRI検査を受けるようにしましょう。
この記事のライター
ドクター交通事故運営
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