事故車は廃車と修理のどちらにすべき?方法や注意点・賠償金についても
事故車は廃車と修理のどちらにすべきかを解説します。廃車か修理かを判断する基準や、買取業者に依頼する費用面でのメリットも説明!廃車と修理の手続き方法や、事故車の全損扱いで請求できる保険金についてもまとめているため、参考にしてください。
目次
事故車は廃車と修理のどちらにすべきかを解説
交通事故で損傷した車の破損が大きいと、廃車と修理のどちらにすれば良いか、判断が難しいでしょう。本記事では、どちらを選択したほうが良いかの、判断基準を紹介します。
また、それぞれの手続き方法や注意点なども、まとめています。請求できる賠償金についても載せているため、チェックしてみてください。
事故車の買取は廃車本舗にご相談ください。
・初めての廃車でも手厚いサポートで安心
・他社より高額で車を買い取ることができます
・廃車費用は一切いただきません
どんな状態の車でも高価買取が見込めます。
事故車は廃車と修理のどちらにすれば良い?
廃車が良いケース①車の骨格部分が歪んでいる
事故で車の骨格(フレーム)部分が歪んでしまうと、ダメージが大きく完全に元に戻すことは困難です。
見た目は綺麗に修復されていても、しばらくすると真っすぐに走行できないなどの、トラブルを生じることもあります。また、きしみが出たり異音を発したりなどの、不具合が出ることもあるでしょう。
車の状態によっては骨格部分の修理費用が、予想外に高額となる可能性も高いです。そのため、骨格部分の損傷が激しい場合は、廃車にするほうが良いです。車の骨格は、以下のパーツになります。
- インサイドパネル
- ラジエータコアサポート
- クロスメンバー
- サイドメンバー
- ピラー
- ルーフ
- センターフロアパネル
- フロアサイドメンバー
- リヤフロア
廃車が良いケース②水没してしまった
水に浸かってしまった車を、水没車といいます。また、廃車にするのは、どの程度水に浸かったかで判断します。錆びや破損した部品の交換で済む場合は、修理でも良いでしょう。
ただし、交換や修理をしていない部分が、後から故障するリスクもあるため、しっかり確認して検討してください。水没車には基準があり、一般財団法人日本自動車査定協会によって定められています。
修理が良いケース①費用が高額ではない
損傷の程度によっては、想像以上に高額な修理費用がかかることもあります。費用がかかりすぎると「廃車にしておけば良かった」と、後悔する可能性も高いです。
しかし、損傷が軽微であれば、費用が高額になることはありません。見積もりを出してもらい低額であるならば、修理したほうが良いです。
修理が良いケース②車を購入して日が浅い
事故車の年式が古く走行距離も多ければ、廃車にするのも良いでしょう。しかし、購入して日が浅い新車の場合は、きちんと修理をすれば、乗り続けられる可能性が高いです。
また、新車の場合は、メーカー保証が利用できることもあるため、確認してみてください。メーカー保証が可能であれば、費用を負担してくれます。
他にも、車検を受けたばかりの車であれば、修理をすることを検討した方が良いです。車検の費用も結構かかるため、廃車にするのは勿体ないことです。
修理が良いケース③愛着がある
車に特別な愛着を持っている所有者もいるでしょう。愛着があるのなら、廃車や売却にすると後悔をする可能性も高いです。
そのような場合は、廃車にする必要があるのか、まずは業者に確認してもらうと良いです。損傷具合や修理の見積もり費用を確認してから、廃車か修理かを検討することを、おすすめします。
事故車を廃車にする方法と注意点
方法①自分で廃車にする
廃車手続きの方法は、永久抹消登録と一時抹消登録の2通りです。車を永久的に使用しない場合は、永久抹消登録をします。
手続きは運輸支局で行い、事前に車を解体しておく必要があります。自分で解体することはできないため、解体業者へ依頼しなければなりません。
一方、一時抹消登録は、車を長期間に渡り使用しない場合に行います。再登録をすれば、また公道を走ることが可能です。そのため、将来事故車に乗る予定がある場合は、一時抹消登録の手続きを行います。
廃車手続きには、クルマを解体せず一時的にクルマの利用を中断する「一時抹消登録」とクルマを解体した後でしかできない「永久抹消登録」があります。
方法②ディーラーに廃車の代行を依頼する
車を廃車にすると生活で不便になるため、新しく買い替える人も多いでしょう。そのような場合、新車を購入すると同時に、ディーラーへ廃車を依頼することもできます。
その際は、委任状と印鑑証明書、車検証を、ディーラーの担当者に渡します。費用はかかりますが、手間がいる手続きを、自分でしなくて良いためスムーズです。
方法③廃車買取を利用する
廃車買取サービスを利用するのも、ひとつの方法です。廃車を解体して手続きするのではなく、売却することになります。事故車は売却できないイメージが強いですが、業者は承知の上で買取をしてくれるため、問題ありません。
買取後の車は、中古車として販売するのではなく、使用できるパーツなどを再利用します。また、廃車買取業者に依頼すれば、基本的に費用はかかりません。車の状態によっては、売却代金がもらえる可能性もあります。
注意点①廃車手続きが遅れると税金が余分にかかる
車を所有していると、さまざまな税金がかかります。廃車手続きが遅くなると、余分な税金を支払わなければなりません。特に、年度末時期は注意が必要です。
4月1日の時点で車を所有していると、自動車税がかかります。そのため、年度が変わる前に、手続きを済ませておくことが重要です。また、還付される場合でも、手続きが遅れた分だけ金額が少なくなることも、認識しておきましょう。
注意点②ローンが残っている場合は所有権の解除をする
車を購入するときに、ディーラーでローンを組んだ場合、所有権はローン会社にあります。車検証の所有者名が自分でない場合は、勝手に車を廃車にすることはできません。事前にローン会社へ連絡をして、所有権解除の書類作成を依頼します。
ただし、所有権の解除は、ローンを完済していることが条件です。返済が終わっていなければ、再ローンや借り換えを行います。ちなみに、銀行ローンや一括払いで購入した場合は、問題ありません。
事故車を修理する方法と注意点
被害状況を確認してから修理に出す
事故に遭った場合は、必ず被害状況を確認する必要があります。警察による実況見分などが完了したら、事故車を修理工場へ移動させます。
そして、まずは修理費用の見積もりを、出してもらいましょう。安く抑えたい場合は、いくつかの業者に見積もりを依頼して、比較するのも良いです。また、修理を行う前に保険会社への連絡も、忘れないようにしてください。
注意点①保険で全額をカバーできないこともある
車を修理する場合、任意保険を利用することができます。ただし、状況によっては、全額を補償してもらえない場合もあるため、注意してください。
保険金は車の時価相当額に基づいて、決定されます。たとえば、修理費用は100万円で時価額が70万円の場合、差額の30万円は自己負担となることが多いです。
注意点②修理費用が高額になる場合もある
事故車を元に戻して走行できるようにするには、修理代が高額になる可能性が高いです。また、修理費用は、車の損傷具合や補償内容で異なります。損傷箇所による修理費用の相場は、以下の通りです。
損傷箇所 | 費用の相場 |
---|---|
フレーム | 約10万~100万円 |
バンパー | 約5万~20万円 |
エンジン | 約30万~100万円 |
事故で請求できる廃車や修理費用などの賠償金
修理費用が高額であれば全損扱いになる可能性がある
事故で修理費用が高額になる場合は、保険会社から全損扱いにされるケースが多いです。また、全損扱いは、物理的全損と経済的全損に分かれます。
修理できないくらいに損傷が大きい場合は、物理的全損として保険金を請求します。受け取ったお金は、次の車の購入費に充てるのが一般的です。
また、修理は可能でも、経済的全損となることもあります。たとえば、修理費用が、事故車の時価額よりも高額になる場合です。
事故で相手の保険会社に請求できる賠償金
交通事故で全損扱いになると、相手の保険会社には、対物賠償責任保険で請求することができます。車体に関する費用以外にも、廃車や新車を購入する手続きにかかる費用も、請求可能です。請求できる基本的な内容は以下の通りです。
- レッカー代
- 車体費用
- 登録手続き費用
- 廃車費用
- 代車費用
事故で自分が加入する保険会社に請求できる補償金
事故で車が全損扱いになると、自分が加入している保険会社にも、請求できる賠償金があります。ただし、加入している保険会社によって、特約の内容が異なるため、確認をしてください。請求できる基本的な内容は以下の通りです。
- 車両保険
- 経済的全損の場合の修理費
- 代車費用
- 新車購入に関する費用
事故で廃車か修理かの選択は損傷の程度によって左右される
事故車を廃車か修理のどちらにするかは、損傷の大きさと修理費用の金額で、大きく左右されます。
廃車にする場合は、自分で手続きをするよりも、ディーラーや買取業者に依頼したほうが、安くなる可能性が高いです。また、補償される賠償金についても認識しておき、きちんと請求できるようにしましょう。
この記事のライター
宮内直美
最新の情報や疑問に思ったことなど、調べることが好きなフリーライターです。交通事故の防止や対処法に役立つ情報を収集して、分かりやすく執筆します。
この記事へコメントしてみる