事故で自転車を買い替える際は補償してもらえる?賠償金額についても
事故で自転車を買い替える場合は、補償してもらえるのかを解説します。事故で自転車が損傷したときの対応の流れも説明!買い替えや修理費用に対する賠償金を、保険会社へ請求するときのポイントや注意点も紹介しています。また、自転車の時価額の算定方法も載せています。
目次
事故で自転車を買い替える際は補償してもらえるかを解説
交通事故は自動車だけでなく、自転車に乗っていても起こることがあります。事故で自転車が破損した場合でも、買い替えや修理費用は補償されるのでしょうか?
本記事では、自転車事故の対応の流れや請求できる賠償金について、詳しく解説します。時価額はどのように算定されるのかも説明するため、参考にしてください。
事故で自転車が損傷したときの流れ
流れ①警察へ連絡する
事故の大きさに関わらず、人がケガをしたり自転車が破損した場合は、警察に連絡をすることが重要です。相手によっては警察へ連絡をせずに、示談で済ませようとお願いされることもあります。
しかし、警察へ連絡しなければ、事故に遭ったという証拠が残らず、相手が逃げてしまったら何の補償もありません。通報したら、約15分ほどで警察が現場へ到着するでしょう。その際に警察から、事故の状況や連絡先、どこへ行く途中だったのかなどの質問を受けます。
流れ②相手側と連絡先を交換する
警察へ連絡をして到着するまでの間に、相手側の連絡先を交換しておきます。相手の氏名や住所、仕事先などを記録しましょう。破損した自転車の写真を、携帯電話のカメラで撮影しておくと良いです。
この時点では、過失の話しなどを相手側としないように、注意してください。なぜなら、あとで自分にとって不利になり、賠償金が減額される可能性もあるためです。過失割合については、必ず保険会社などを介して行うことが重要です。
流れ③保険会社へ連絡する
事故処理が済んで帰宅をしたら、保険会社にも連絡をします。もしも、自分に過失がない場合は、自分が加入している保険会社を使う必要はありません。また、自分側にも過失がある場合は、保険会社に連絡をして、相手側との示談交渉などを任せます。
ただ、過失の有無に関わらず、自分が加入している保険会社にも、連絡をしておいたほうが安心でしょう。
事故で自転車を買い替える際は補償してもらえる?
補償してもらうには証拠が必要
事故で自転車が損傷して買い替えや修理をする際は、賠償金を請求することが可能です。ただし、事故に遭って損傷したという証拠が、必要になります。保険会社に補償してもらうには、事故と自転車の損傷の因果関係を示さなければなりません。
事故現場や自転車の損傷した部分の写真などは、有力な証拠となります。また、被害にあった自転車を購入したときの領収書があれば、用意しておくと良いでしょう。
賠償金額は事故時の時価が原則
自転車の買い替えや修理費用を、加害者側の保険会社に補償してもらう場合は、限度額があります。原則的に、事故に遭った時点での自転車の時価が限度額です。したがって、時価額以上にかかった費用は、自己負担となります。
購入時では高額だった自転車も、時が経ち使用しているうちに、時価額が下がることを認識しておきましょう。また、買い替えをせずに修理をした場合、費用が高額であっても、時価額までしか補償されません。
例えば、事故によって壊れた腕時計の修理費用が10万円だったとして、その腕時計の時価が2万円とされたなら、この場合に支払われる賠償額は2万円が限度です。
出典: vs-group.jp
時価額の算定方法は?
時価額の算定方法は、市場価格方式と減価償却を用いる方法があります。市場価格方式は、時価を評価する際に使う一般的な方法です。事故で損傷した自転車と、同類同型で同じ使用年数のものの価格を時価額とします。
一方、減価償却を使った算定方法は、時間の経過に応じて減少する自転車の価値を算定して、時価額を出します。つまり、購入時の自転車の価格と、使用年数で減少した価格を時価とする方法です。
しかし、あくまでも減価償却は、時価の目安として用いるものです。鑑定評価や参考価格表などで、損傷した自転車の時価を実証できれば、減価償却を使って算出する必要はありません。
スポーツ自転車の査定額は低くなることが多い
被害にあったのが、ロードバイクやマウンテンバイクのようなスポーツ自転車の場合は、ショックも大きいでしょう。もちろん、買い替えや修理にかかる費用の賠償金は、加害者側からもらえます。
しかし、スポーツ自転車でも、査定額はかなり低くなるのが一般的です。できる限り高額に査定してもらうためにも、行きつけの自転車店があれば、修理費用の見積もりを作成してもらうと良いです。
自転車のカスタムパーツ代までは補償されない
新しく買い替える場合、カスタムパーツ代は補償の対象外になります。保険会社にとっては、買い替え費用を補償したに上に、カスタムパーツも弁償したことになるためです。
新しく買い替えた場合は、事故車は保険会社が所有したことになります。保険会社によっては、まだ使える自転車のパーツを、売却することもあるでしょう。
場合によっては、被害者にそのまま事故車を引き取って良いとされることもあります。その点は、保険会社との交渉次第のため、確認してください。
事故で自転車の買い替えをする際の注意点
注意点①事故後はまず修理業者に点検をしてもらう
事故で自転車が損傷したら、まずは自転車店で点検をしてもらうことが大切です。無傷で見た目は大丈夫でも、事故で衝撃を受けた自転車にそのまま乗るのは危険です。点検の際に、修理費用の見積もりも依頼すると良いでしょう。
事故で被害者になった場合は、相手側が賠償金を支払うため、修理店や保険会社と相談をして示談を進めていきます。また、損傷の程度によっては、買い替えたほうが安く済むケースもあります。
注意点②買い替えを決めたら早めに保険会社へ請求する
交通事故で自転車が破損して買い替えが必要な場合は、早めに加害者側の保険会社へ賠償金を請求してください。事故から時間が経ち過ぎると、市場価格が下がり時価も落ちる傾向があるため、賠償金額も少なくなります。
また、時間が経ってから賠償金を請求すると、事故以外の原因で損傷したのではないかと、疑われる可能性も高いです。
事故で自転車の買い替えに対する賠償金は時価が原則
交通事故で自転車が損傷して、買い替えが必要な場合は、補償金を受け取れることが可能です。補償は、事故で損害を受けた時点の自転車の時価が限度額になります。
そのため、買い替え費用が時価額を越えれば、差額は自己負担になることを、認識しておきましょう。
この記事のライター
宮内直美
最新の情報や疑問に思ったことなど、調べることが好きなフリーライターです。交通事故の防止や対処法に役立つ情報を収集して、分かりやすく執筆します。
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