骨折を少しでも早く治すにはどうしたらいい?予防についても解説
骨折を早く治したいと考えている人は多いのではないでしょうか。本記事では骨折を早く治すための方法、骨の修復を助ける食べ物や予防方法を紹介しています。骨折について知りたい人や治療中の方、骨折の予防方法を知りたい人はぜひ参考にしてください。
骨折はさまざまな原因で起こる可能性がある怪我です。スポーツや交通事故などで骨折をした経験があるという人もいるのではないでしょうか。
骨折は完治まで時間がかかる怪我です。そのため、骨折をしてしまうと、仕事や学業などの日常生活に支障が出てしまいます。できるだけ早く治すためにはどのようにしたらいいのでしょうか。
本記事では、骨折について解説しています。骨折を早く治すためにしたらいいことや、どのような食べ物を食べた方がいいのかなどの情報をまとめました。また、骨折の種類や予防方法もお伝えしています。
骨折を早く治したい人や、骨折をしないためにどうしたらいいのか知りたい人はぜひ参考にしてください。
骨折の種類
骨折には実はさまざまな種類があります。それぞれどのようなものか紹介します。
大きな外力が加わって起こる外傷性骨折
事故で衝突したり、転倒したりなど、骨に大きな衝撃を受けたことで起こる骨折を外傷性骨折と言います。激しい痛みと腫れがあることがほとんどです。
外傷性骨折には閉鎖骨折と解放骨折の二種類があります。
単純骨折(閉鎖骨折)
骨折をした際に、皮膚表面から骨が露出していない状態を指します。
複雑骨折(開放骨折)
骨が折れると同時に、骨折した部位の皮膚も損傷し、骨が露出した状態です。
小さな外力の蓄積で起こる疲労骨折
骨の同じ部位に継続して負荷がかかることで起こる骨折を疲労骨折と言います。激しい痛みや腫れはなく、折れた部分を動かしたときに鈍い痛みを感じます。
スポーツ選手に多く見られる骨折です。
非常に弱い外力で起こる病的骨折
病気などで骨の強度が低下し、通常では骨折しない程度の力で骨折することを病的骨折と言います。この場合、原因となる病気の治療が必要になります。
子供に多い骨折
子供の骨は大人に比べて柔らかいため、不完全骨折(不全骨折)が起こることが多いです。また、子供は骨を修復する働きが盛んなため、大人と比べて回復が早いことも特徴です。
※不全骨折とは?
…骨が完全に断裂しておらず、部分的につながっている骨折のことです。いわゆる「骨にヒビが入った」状態ですが、医学的には骨折に分類されます。
お年寄りに多い骨折
お年寄りは転倒により手首や股関節を骨折してしまうことがあります。歳を取ると骨がもろくなってしまい、少しの衝撃で骨折をしてしまうからです。
特に股関節の骨折は寝たきりにつながるため、注意が必要です。
骨折を早く治すには
骨折をしてしまうと、日常生活に支障が出ることが多いです。そのため、できるだけ早く治したいのではないでしょうか。骨折を早く治すために大切なことを解説します。
超音波骨折治療法
超音波骨折治療とは、骨折した箇所に1日20分、超音波を当てることにより骨折の回復を早める治療法です。受傷後、3週間以内に手術をした場合は健康保険が適用されます。また、難治性骨折と診断された場合も健康保険が適用となります。
出典: 骨折が早く治る超音波治療 | 前田病院
骨折部位を安静に保つ
骨折が起こったばかりの頃は、炎症を広げないためにまずは安静にすることが大事です。安静にする期間は骨折箇所によってさまざまです。
睡眠を十分とる
骨折をした時はきちんと睡眠をとるようにしましょう。睡眠中に成長ホルモンが分泌され、骨折からの回復を助けるからです。睡眠不足は骨の修復を遅らせてしまうため、よく眠るようにしましょう。
骨の回復に良い食事をする
骨折を早く治すには、骨を作るもととなる栄養が必要です。骨折をしている時は骨の修復のために、普段よりも多く細胞分裂をします。このため、骨を作るために必要な栄養が含まれている食品を積極的に食べるようにしましょう。
局所の血流を良くする
骨折の修復期には仮骨が作られます。この仮骨を作るには栄養を必要とするため、血行を良くすることが大切です。安静期を過ぎたら適度に体を動かして血行を促進させるといいでしょう。
正しい応急処置を施す
骨折をしたら応急処置をしましょう。適切な応急処置をすることで骨折が治りやすくなります。骨折の応急処置としてはRICE処置が有効です。
RICE処置とは、肉離れや打撲、捻挫など外傷を受けたときの基本的な応急処置方法。Rest(安静)・Icing(冷却)・ Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの処置の頭文字から名付けられました。早期にRICE処置を行うことで、内出血や腫れ、痛みを抑え、回復を助ける効果があります。
骨折回復のための食生活
骨を再生するためには栄養が必要です。具体的にはどのような栄養が必要なのか解説します。また、控えた方がいい食べ物もありますのでチェックしてください。
強い骨を作るカルシウムを摂取する
カルシウムは、骨を作るのに欠かせない栄養です。普段から必要な栄養素ですが、骨折をした時は骨を回復させるために多くのカルシウムを必要とします。
牛乳や乳製品はカルシウムを効率的に摂取できるためおすすめです。
出典: カルシウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参照:https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/sports-acute-pain/rice/
骨代謝を整えるビタミンKを摂取する
ビタミンKは骨に存在するたんぱく質を活性化させ、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。また、骨からカルシウムが流出してしまうことを防ぐ働きもします。
ビタミンKの多い食品はブロッコリーやほうれん草、小松菜などです。
出典: ビタミンK|大塚製薬
カルシウムの吸収をサポートするビタミンDを摂取する
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあります。ビタミンDを多く含む食品は魚類で、特に鮭やサンマがおすすめです。
出典: ビタミンDの働きと摂取目安量、多く含む食品を紹介|森永製薬
参照:https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=223&category=health
過剰摂取は控えめにしたい食べ物
カフェインを多く含む食品や、アルコールの過剰摂取は控えた方がいいでしょう。大量のアルコールはカルシウムの吸収を妨げる作用があります。カフェインもカルシウムの排泄を促してしまうからです。また、リンの摂りすぎにも気を付ける必要があります。
出典: 骨折予防と、骨の回復を助けるための食生活(2) | 骨折ネット
骨折した部位の修復過程
骨折の回復過程は3つの時期に分けられます。それぞれの特徴を解説します。
炎症期
骨折をすると、まずは炎症が起こります。免疫細胞が活発に働き、血流量も多くなります。このため骨折箇所は腫れ、痛みを伴います。
出典: 骨折の治療 | 都立大整形外科クリニック
参照:https://ar-ex.jp/toritsudai/851539847758/%E9%AA%A8%E6%8A%98%E3%81%AE%E6%B2%BB%E7%99%82
修復期
炎症期が過ぎると、修復期に入り、仮骨(かこつ)が作られます。この仮骨は、最初は柔らかいのですが、徐々に石灰化して硬くなっていきます。
出典: 骨折の治療 | 都立大整形外科クリニック
参照:https://ar-ex.jp/toritsudai/851539847758/%E9%AA%A8%E6%8A%98%E3%81%AE%E6%B2%BB%E7%99%82
リモデリング期
リモデリング期になると仮骨の強度が増し、骨折前と同じ骨の状態になっていきます。仮骨の不要な細胞は吸収され、新たな骨が形成されていきます。
出典: 骨折の治療 | 都立大整形外科クリニック
参照:https://ar-ex.jp/toritsudai/851539847758/%E9%AA%A8%E6%8A%98%E3%81%AE%E6%B2%BB%E7%99%82
骨折を予防するには
骨折の予防のためには、骨を強くする必要があります。丈夫な骨を作るためには、日常生活でどのようなことに気を付けるべきか解説します。
栄養バランスの良い食生活を心がける
骨折をしていない時でも、栄養バランスには気を配るようにしましょう。栄養が不足すると骨がもろくなる原因となるからです。普段から健康的な食生活を心がけることが大切です。
準備運動や整理運動をしっかり行う
運動前の準備体操は、怪我のリスクを下げる効果があります。骨折だけではなく、あらゆる怪我を防止するため、運動前には必ずウォーミングアップをするようにしましょう。
身体のバランスを整える
体のバランスが悪いと、体の一部のみに負担がかかってしまいます。その結果、骨折をしてしまう一因となることも考えられます。姿勢が悪いなど体のバランスが崩れていると感じているなら、改善するようにしましょう。
高齢者が気を付けるべきこと
高齢者は転倒により骨折することが多いです。筋力が低下すると転倒リスクが高まるため、普段から筋力の維持に努めましょう。丈夫な骨作りには日光浴も有効なため、屋外を散歩することがおすすめです。
若い方が気を付けるべきこと
栄養バランスの崩れた食事をしていたり、運動不足だったりすると若い人でも骨密度が低下してしまいます。骨は刺激を受けると丈夫になるため、縄跳びやジャンプをする運動を取り入れるといいでしょう。
骨折について知り少しでも早く治そう
骨折を早く治すためには、骨折についての正しい知識が必要です。適切な治療と療養を行うことで、早期回復を目指しましょう。また、骨折を予防しておくことも大切です。日頃の生活習慣を整え、骨折しにくい丈夫な骨作りをしましょう。
この記事のライター
ドクター交通事故運営
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