骨挫傷で症状固定になったら後遺症は出る?慰謝料についても説明

骨挫傷で症状固定になったら後遺症は出るのかを解説します。骨挫傷の主な症状や治療内容、症状固定までの時期の目安も説明!また、交通事故による骨挫傷で後遺症が残った場合の、後遺障害等級認定や後遺障害慰謝料についてもまとめています。

目次

  1. 骨挫傷で症状固定になったら後遺症は出るか?
  2. 骨挫傷と症状固定とは?
  3. 骨挫傷の症状固定後の後遺症と慰謝料
  4. 骨挫傷で症状固定になったら後遺症が出ることもある

骨挫傷で症状固定になったら後遺症は出るか?

- EMR -

交通事故に遭って怪我をした際、いつまでも痛みが引かず、病院で骨挫傷と診断されることがあります。骨挫傷はあまり聞き慣れない傷病名のため、どのような症状であるのか、不安になる人もいるでしょう。

本記事では、骨挫傷とはどのような状態のことであるのか、治療内容も併せて解説します。また、症状固定と診断されて、後遺症が残ったときの対処法も説明するため、参考にしてください。

骨挫傷と症状固定とは?

骨挫傷の原因と症状

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交通事故で受けた衝撃によって、関節同士がぶつかったり、腱や靭帯などが骨の表面から剥がれることで発症します。骨自体がボキッっと折れるのではなく、骨の内部が損傷した状態です。

膝や足の関節、手指の中手骨などを屈曲するときに、痛みを伴うことが多いです。また、骨内部の出血や炎症による熱感覚、腫れなどの症状があります。

骨挫傷の検査方法

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骨挫傷は、骨の内出血を起こしている状態です。レントゲンやCT検査では、骨の異常を見つけることができません。交通事故後いつまでも痛みが引かず、原因が分からないことも、あるでしょう。

そのような場合は、MRI装置で骨の内出血の有無を調べる必要があります。MRI検査では、ミクロ単位の細かいヒビまで発見できるため、原因を正確に知ることが可能です。

骨挫傷の治療法

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交通事故で骨挫傷を発症して、24~27時間くらいの初期段階では、RICE療法を行うケースが多いです。RICE療法とは応急処置方法のひとつで、痛みや炎症を和らげることができます。

R(rest)は安静、I(ice)は冷却、C(compression)は圧迫、E(elevation)は挙上を意味します。基本的な応急処置を終えたら、ギプスやテーピングなどを使って、症状に合わせた固定を行うのが一般的です。

固定をされると日常生活で不便になりますが、初期段階で行うと治り方が早いです。また、並行して骨内部の炎症を和らげるために、消炎剤等の投与が行われることもあるでしょう。

他にも、病院によっては、カプセル内で全身に圧をかける酸素カプセルや、超音波治療なども選択できます。また、ある程度痛みが和らいだ時期になると、関節を動かしたり、筋トレなどのリハビリを進めていきます。

症状固定とは?

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症状固定とは、交通事故による怪我の治療を、これ以上続けても回復の見込みがないと診断された状態のことです。つまり、症状固定になると、その時点で怪我の症状が、後遺症として残ったことを意味します。

また、基本的には症状固定を機に、治療は終了したとみなされます。同時に、加害者側の保険会社から支払われていた、治療費やリハビリ費用も打ち切りです。もしも、引き続き治療を受けたい場合は、被害者が治療費を自己負担をすることになります。

ただし、現状を維持するために、治療やリハビリが不可欠であることを認められた場合は、請求できるケースもあります。そのような状況であれば、主治医へ相談して証明できる書類を作成しなければなりません。

また、症状固定は、損害賠償面でも意味を持ちます。症状固定は、受けることができる損害賠償金の、内容や金額が変わるタイミングになるからです。

症状固定の時期の目安

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症状固定の時期の目安は、怪我の症状や痛みの原因、個人の体質などによってさまざまです。骨挫傷を発症したことで、神経症状に後遺症が残ることもあるでしょう。

後遺障害等級認定を申請するには、一般的に症状固定まで半年以上必要です。理由は、引き続き治療を受ければ、完治するのではないかと疑われるからです。そして、後遺障害等級を認定するほどの症状ではないと、認識される可能性が高くなります。

また、症状固定まで半年以上かかった場合でも、1ヶ月以上の通院が途絶えると、認定が困難になるでしょう。怪我の種類による、症状固定の目安は以下の通りになります。

打撲

1ヶ月

骨折

6ヶ月

むちうち

3~6ヶ月

高次脳機能障害

1年~数年

症状固定によって請求できる賠償項目が変わる

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症状固定後は、今まで受けていた損害賠償の項目が変わります。症状固定前に支払われていた治療費や休業損害、傷害慰謝料などは、打ち切りになります。

そして、症状固定後は、後遺障害慰謝料や逸失利益などを受け取ることが可能です。ただし、症状固定の診断を受けたら、後遺障害等級に認定されることが条件になります。

また、診断を受けていなくても、保険会社の方から「そろそろ症状固定ではないか?」と打診されることがあります。しかし、症状固定かどうかを決定できるのは、医師のみです。そのため、自己判断で保険会社の打診に応じず、医師に相談をして検討しましょう。

骨挫傷の症状固定後の後遺症と慰謝料

骨挫傷で出やすい後遺症

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骨挫傷は、骨の内部が損傷していることで、さまざまな障害を生じます。初期段階で適切な応急処置や治療を行うと、約1ヶ月で治るケースが多いです。しかし、中にはしびれや痛み、麻痺などの神経症状が、後遺症として残る場合もあります。

また、可動域制限のような機能障害に後遺症が残った場合、等級認定されることは、ほとんどないです。骨挫傷による機能的な部分の後遺症は、他の障害と合併している可能性もあります。

認定される可能性がある後遺障害等級と慰謝料

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骨挫傷で後遺障害等級に認定される可能性があるのは、神経症状に伴う後遺症です。また、後遺症を医学的に証明できる場合は、12級13号に認定されます。医学的な説明に留まる場合は、14級9号に認定される可能性が高いです。

骨挫傷はもともと治療しやすい傷病で、症状固定時には回復していることも多いです。そのため、器質的損傷の証明をしにくい傾向にあります。したがって、14級9号に認定されるケースのほうが多いでしょう。後遺障害慰謝料の金額については、以下の通りです。

等級

自賠責基準

弁護士基準

12級13号

約94万円

約290万円

14級9号

約32万円

約110万円

出典:障害等級表(厚生労働省)

後遺症が後遺障害として認定されるためのポイント

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先述のように、後遺障害として認定されるためには、後遺症であることを証明できるように、準備が必要です。骨挫傷は骨内部の損傷であるため、レントゲンやCT検査で、はっきりと確認することができません。

水分を多く含んでいる骨内部を調べたいときは、MRI検査が良いです。痛みの原因をMRI画像で証明することで、後遺症と認定されるための有用な資料になります。

骨挫傷で症状固定になったら後遺症が出ることもある

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骨挫傷で症状固定になると、後遺症が出ることもあります。後遺症が残ったら、後遺障害等級認定を申請してください。ただし、認定されやすいのは、機能的なものではなく、神経症状による後遺症のほうになります。

また、MRI画像を準備したり、症状固定まで定期的に通院することも、認定されやすいポイントであるため覚えておきましょう。

この記事のライター

宮内直美

最新の情報や疑問に思ったことなど、調べることが好きなフリーライターです。交通事故の防止や対処法に役立つ情報を収集して、分かりやすく執筆します。

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