スパーリングテストのやり方は?必要な費用や重要性についても
スパーリングテストのやり方や目的について、詳しく解説します。スパーリングテスト結果の陽性や陰性の意味や、スパーリングテストが受けられる場所もまとめました。ジャクソンテストとの違いについても紹介しているため、参考にしてください。
スパーリングテストのやり方や重要性を解説!
交通事故でむちうちなどの症状があらわれると、さまざまな医療機関で検査を受ける必要があります。とくに、むちうちの症状があらわれた場合は、スパーリングテストやジャクソンテストを受けることが多いです。
本記事では、スパーリングテストのやり方について、詳しく解説します。スパーリングテストが受けられる場所や必要な費用、一緒に行われることの多いジャクソンテストとの違いについてもまとめているため、参考にしてください。
スパーリングテストはどのような検査?
スパーリングテストとは?
スパーリングテストは、神経根の異常を確認することを目的として実施されるテストです。むちうちなどになった場合は、医師に自覚症状を伝える必要がありますが、自覚症状を確認する目的としても、スパーリングテストが実施されています。
追突事故などで神経根が障害を受けている場合に実施され、頚椎捻挫などと診断された場合は、スパーリングテストで神経根の状態を確認します。
機械を使わずに徒手検査法で行うため、医師と患者がいれば簡単にできるテストです。手や首にしびれや痛みがある場合は陽性、痛みがない場合は陰性と記載されます。
スパーリングテストで症状の出る部位
スパーリングテストで神経根に異常がある場合は、神経根の支配領域に痛みがでることがほとんどです。主に、肩や腕などに痛みやしびれがあらわれます。
首から上腕の外側に痛みがある場合は第5頚髄神経、首から上腕前腕に痛みがある場合は第6頚髄神経に、障害が受けていると考えられます。
首から上腕の後ろ側、中指にかけて痛みがある場合は第7頸髄神経、内側の小指にかけて痛みがある場合は第8頚髄神経に、障害が出ていると考えても良いでしょう。
MRIやレントゲンとの違い
交通事故で首や肩などに痛みがある場合は、整形外科でMRI検査やレントゲンを行うことがほとんどです。MRI検査やレントゲンと、スパーリングテストの大きな違いは、検査を受ける目的にあります。
レントゲンやMRI検査の目的は、他覚症状の有無を確認することです。そのため、レントゲンやMRI検査で自覚症状の確認はできません。
ジャクソンテストとの違い
ジャクソンテストもスパーリングテストと同様に、神経根の障害を確認することが目的です。ジャクソンテストとスパーリングテストは、テスト方法が異なります。
ジャクソンテストは、患者の頭部を後ろに倒して圧迫し、肩や腕に痛みやしびれがあるのか確認することが多いです。
ジャクソンテストの結果はスパーリングテストと同様に、症状がある場合は陽性、症状がない場合は陰性と記載されます。
スパーリングテストのやり方と費用
スパーリングテストのやり方
スパーリングテストのやり方は簡単です。まずはじめに、患者が椅子に座り医師が患者の後ろに立ち、両手を組むようにして患者の頭の上に置きます。
医師は、患者が痛みやしびれを感じている部分に首を倒し、神経根を圧迫します。初めは軽く圧迫し、2回目は強く首を傾けて圧迫することが多いです。
痛みのある部位が明確ではない場合、首を左右のどちらかに傾けて、手で患者の頭を垂直に押さえます。テストの結果は陽性と陰性で記載され、症状がある場合は陽性、ない場合は陰性になります。
スパーリングテストが受けられる場所と必要な費用
スパーリングテストは、整形外科で受けられます。特別な機械などは必要ありませんが、整骨院は医療行為を行えないため、受けられません。
スパーリングテストに必要な費用は約5,000円です。健康保険が適応されるため、健康保険が3割負担の場合は、1,500円がスパーリングテストに必要な費用になります。
事故被害者がスパーリングテストやジャクソンテストを受ける場合の検査費用は、基本的に保険会社に請求することが可能で、料金を負担する必要はありません。
スパーリングテストの重要性
重要性①後遺障害診断書に記入できる
後遺障害診断書は被害者の後遺障害の具体的な症状や支障について証明する書類です。後遺障害等級認定の審査は、後遺障害診断書の記載内容にもとづいて行われ、認定された後遺障害等級に応じて賠償金額が決定されることになります。後遺障害診断書の内容が、被害者の将来を左右するといっても決して過言ではありません。
後遺障害等級によって、慰謝料や逸失利益の金額が異なるため、後遺障害等級認定の申請はとても重要です。正確な認定を受けるために、医療機関で必要な検査やテストを受けましょう。
スパーリングテストの結果で陽性や陰性にかかわらず、後遺障害診断書に記入できます。後遺障害の等級認定の判断には、スパーリングテストの結果がどのように記載されているかも影響する可能性があります。
スパーリングテストは、しびれや痛みを自己申告するため、検査の結果を自分で操作することも可能です。そのため、後遺障害等級認定を申請する際、スパーリングテストの結果だけでは、客観性が低いという問題があります。
後遺障害等級認定を申請する際には、スパーリングテストやジャクソンテストの結果だけでなく、レントゲンやMRI検査などを行うほうが望ましいです。
重要性②自覚症状を確認できる
スパーリングテストは、自覚症状を確認するという目的でも実施されます。後遺障害等級認定を受けるためにも、自分自信の身体にどのような症状があるのか、医師に性格に伝える必要があります。
自覚症状は説明が難しいため、スパーリングテストを受けて確認するという方法を選んでも良いでしょう。スパーリングテストを受けることで、どのような動きをした時に痛みやしびれがあらわれるか確認できます。
スパーリングテストは整形外科で受けられる
スパーリングテストは、整形外科で受けられます。スパーリングテストは、自覚症状を確認する目的として実施されています。
スパーリングテストの結果は、後遺障害等級認定においても重要となるため、首のしびれや痛みが残っている場合は、スパーリングテストを受けましょう。
この記事のライター
M.U
システムエンジニアの経験もあり、パソコンやプログラミングも興味がある、主婦ライターです。 休日は子どもとお出かけをしたり、料理や工作をして楽しんでいます。 さまざまな知識をいかして、多くの情報を発信していきます!
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