事故証明なしでも保険金はもらえる?もらえない理由や注意点も
事故証明なしでも、自動車保険や自賠責保険などの会社から、保険金はもらえるかを解説します。申請場所や発行期限、取得する際の注意点なども必見です。また、警察に連絡することの必要性や、事故証明なしで保険金をもらえないケースについても詳しく説明します。
事故証明なしでも保険金がもらえるのか解説
事故証明は、保険会社へ保険金を請求するときに必要になる書類です。しかし、中には何らかの理由で、この証明書を取得していない人もいます。
本記事では、事故証明なしで保険金はもらえるのかを、詳しく解説します。また、保険金をもらえる方法やもらえないケースも説明するため、参考にしてください。
事故証明とは?
事故証明は事故を公的に証明する書類
交通事故に遭うと、まず警察による現場検証が行われます。検証が終了すると、現場は元のように修復されるのが、一般的です。そうすると、交通事故が起きたという現場での証明が、できなくなります。
後々、保険金の請求など、さまざまな手続きをするときに、交通事故に遭ったという証拠が必要になります。
車の破損や自分の怪我を見せるだけでは、信憑性に欠け証拠になりません。そこで、必要になるのが事故証明です。事故証明には、事故に遭った事実だけでなく、日時や場所、関係者などが詳細に記載されています。
交通事故証明書は、自動車保険(任意保険)、自賠責保険(強制保険)において保険金を請求する際に必要となる場合が多い重要な書類です。
出典: www.zurich.co.jp
警察に届ける必要がある
道路交通法において、交通事故を起こしたら警察へ連絡することを、義務づけられています。また、警察署へ届出をしないと、事故証明は発行されません。たとえ小さな事故でも、必ず警察に届けてください。
忙しくて警察署へ行く時間がない場合は、加入している保険会社に連絡してみましょう。ほとんどの会社が、申請手続きから取得まで代行してくれます。
事故証明の申請期限と申請場所
申請を自分で行う場合は、各都道府県に所在する自動車安全運転センターの窓口で、手続きをします。もしくは、自動車安全運転センターの公式サイトからも、当事者に限り申し込みが可能です。
また、最寄りの郵便局やゆうちょ銀行から、申請する方法もあります。その場合は、申請用紙に必要事項を記入し、手数料と一緒に申し込みます。申請には期限があり、人身の場合は事故発生から5年で、物損の場合は事故発生から3年です。
事故証明がもらえないこともある
警察への届出を完了し、申請するための書類を揃えても、証明書が発行されないケースがあります。発行されるのは、原則的に公的な道路で発生した事故が対象です。
したがって、私有地や駐車場で発生した場合は、交通事故とみなされず、発行されない可能性があります。多くの人の出入りがある大型ショッピングモールの駐車場などは、適用される場合もあるようです。
事故証明なしで保険金がもらえないケース
ケース①事故があった証明ができない
保険会社は、まず本当に交通事故に遭ったのかという事実確認をします。特に単独事故の場合、証明書なしで事実を調査するのは、非常に困難です。
証明書なしの自己申告だけでは、不正請求とみなされるケースも多いです。また、ドライブレコーダーの記録だけでは不十分で、証拠として採用されない場合もあります。そうなると、保険金も受け取れないため、注意してください。
ケース②事故の調査が進まない
証明書には、事故当時の状況が詳細に書かれています。そのため、証明書なしで調査をするのは、非常に時間がかかるでしょう。場合によっては、調査自体をしてくれない可能性もあります。
調査が進まないと、保険金の受け取りもスムーズにできません。確実に受け取るためにも、速やかに手続きをして証明書を取得しましょう。
事故証明なしでも保険金がもらえることもある
証明書なしのケース全てが、保険金を受け取れない訳ではありません。「人身事故証明書入手不能理由書」という書類に、取得できなかった理由を記入し、保険会社へ提出します。
そうすると、保険会社が調査をしてくれます。事実確認ができれば、保険金を受け取れるでしょう。ただ、事故から時間が経ち過ぎていたり、目撃者がいない場合は、事実確認が困難です。
人身事故証明書入手不能理由書は、保険会社に請求すると郵送されます。保険会社の公式サイトからも、ダウンロード可能です。
事故証明を取得するための注意点
注意点①単独事故でも警察を呼ぶ
単独事故を起こしたときに、警察へ連絡しなくても大丈夫だろうという判断は、間違いです。先述したように、運転手には警察へ連絡する義務があります。
また、単独以外でも、相手が逃走した場合はそのまま警察を呼びましょう。可能であれば、相手の車のナンバーを控えておくと、後の調査がスムーズです。
注意点②できるだけ事故現場を保存しておく
警察が到着するまでは、なるべく現場をそのままの状態にしておきましょう。現場検証の内容も、証明書作成に大きく関わってきます。
正確な証拠を残すためにも、極力現場を動かさない方が良いです。もちろん、二次災害を及ぼす危険を伴う場合は、安全を最優先にして車両などを移動させてください。
注意点③警察と保険会社に早めに連絡する
証明書の重要ポイントは、被害者と加害者の証言および現場の状況です。事故直後は、当事者も気が動転しているでしょう。そのため、警察や保険会社への連絡が遅くなると、記憶も曖昧になっていく可能性があります。
曖昧な証言をすると、証明書と整合性が取れなくなります。そのような事態を避けるためにも、早めに連絡を取ることが大切です。
注意点④事故状況を正確に伝える
警察が到着したら現場検証が行われ、事故の状況について聴取を受けます。この時に証言した内容を、警察が調書に記録し、証明書作成の参考にします。したがって、正確な証言をすることが重要です。
もし相手側が反論してきたとしても、警察が作成した証明書があれば、反証できる材料になります。自分の立場を正当化するためにも、おおいに役立つでしょう。
事故証明なしだと保険金がもらえない可能性が高い
事故証明は、交通事故に関するさまざまな手続きで、必要になることが多いです。また、証明書なしでは、保険金がもらえなかったり、示談交渉がスムーズに進まないリスクも伴います。
また、警察や保険会社に聞かれた質問には、正確に証言することもポイントです。信憑性の高い証明書を作成するためにも、早めに警察や保険会社に連絡しましょう。
もし交通事故に遭って痛みを感じる場合はドクター交通事故に相談してみてください。
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この記事のライター
宮内直美
最新の情報や疑問に思ったことなど、調べることが好きなフリーライターです。交通事故の防止や対処法に役立つ情報を収集して、分かりやすく執筆します。
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