むちうちの治療は首を冷やす・それとも温める?原因や治療方法をQ&A形式で解説
むちうちの正しい治療法はご存じでしょうか。本記事では、むちうちの基礎的な知識に加えて、むちうちの具体的な症状や治療方法について解説しています。むちうちにお悩みの方は、是非チェックしてみて下さい。
目次
「むちうちってどんな症状が出るの?」
「むちうちになったら冷やすのが正しい方法なの?」
「病院に行きたいけど、どこに行けばいいか教えてほしい!」
このように、むちうちの症状を抱えている方には、沢山の疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、むちうちに関する基礎知識に加え、むちうちの症状について、事例ごとに紹介しています。
この記事を読むことで、むちうちの対処方法や、病院の選び方などがわかります。この記事を読むことで、自分の症状に合った対応ができ、むちうちについて不安を抱えている方でも、スムーズに対処することができるでしょう。
むちうちの症状を早く良くしたいと思っている方は、是非この記事をチェックしてみて下さい。
そもそも「むちうち」とは
むちうちという言葉を聞いたときに、車の交通事故の場面を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。
むちうちとは、強い衝撃で頭が揺さぶられ、首が鞭のようにしなることによって起こるさまざまな症状のことをいいます。
なお、正式な傷病名は、「頸椎捻挫」や「外傷性頚部症候群」などで、むちうちは傷病名ではありません。
出典・参照:「むちうち症」|日本整形外科学会
むちうちの原因
むちうちは、交通事故やスポーツなどで受けた強い衝撃が原因で起こる場合が多いです。
むちうちは、首の骨折や脱臼とは異なりますので、レントゲン検査で症状を確認することができません。首の筋肉や靭帯を損傷したことが原因のため、MRI検査を受けることで確認することができます。
このような理由から、むちうちだからといって安易に放置することはせず、事故直後はすぐに病院に行くことが大切です。この記事では、むちうちの主な症状やケアの方法などを解説しています。
むちうちの主な症状
むちうちの症状にはどのようなものがあるでしょうか。
先ほど述べた通り、むちうちは事故だけでなく、運動でも起こる可能性があり、症状もさまざまなものがあります。
そこでここからは、症状別に1つずつ解説していくので、是非ご覧ください。
首が動かない・頭痛(頸椎捻挫型)
首が動かない・頭痛がするといった症状の場合は、 頸椎捻挫型の可能性があります。
筋繊維や靭帯が過度に伸びたり、断裂したすることによって、機能制限や頭痛が生じます。
出典・参照:むちうち損傷について|アディーレ法律事務所
首や肩から腕の痛み・しびれ(神経根損傷型)
むちうちというと、首のケガを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、首から肩や腕などにも痛みや痺れがある場合は、神経根損傷型の可能性があります。
頚椎には、神経根というものがありますが、神経根が圧迫されることによって、身体部分に痺れや痛みが現れます。
出典・参照:むちうち損傷について|アディーレ法律事務所
腕や足の痛みやしびれ(脊髄症状型)
腕や足にまでしびれがある場合は、脊髄症状型の可能性があります。
外からの圧力によって、脊髄が損傷することで、腕や足の感覚や、運動機能に障害が現れます。
出典・参照:むちうち損傷について|アディーレ法律事務所
頭痛・めまい・吐き気・耳鳴り(バレー・リュー症候群型)
頭痛・めまい・吐き気・耳鳴りなど多様な症状がみられる場合は、バレー・リュー症状型の可能性があります。
外部の圧力によって、交感神経が過緊張になったり、動脈の循環障害などが発生すると、上記のような症状が現れると考えられています。
出典・参照:むちうち損傷について|アディーレ法律事務所
頭痛・めまい・耳鳴り・倦怠感(脳脊髄液減少症)
頭痛・めまい・耳鳴り・倦怠感などのさまざまな症状がみられる場合は、脳脊髄液減少症の可能性があります。
脳脊髄液が外部からの圧力により、持続的、あるいは断続的に漏出してしまい、脳が本来の位置からずれることで発症すると考えられています。ほとんどの方に頭痛がみられるのが特徴です。
出典・参照:脳脊髄液減少症とは?|松山市民病院
むちうちの症状が現れるタイミング
むちうちの症状はすぐに出ることもありますが、2週間くらい経ってから現れることもあるため、症状が現れるタイミングには、個人差があります。
時間が経ってから症状が現れるのは、交通事故の場合、事故直後は脳が興奮状態にあり、痛みをあまり感じず、落ち着いたときに痛みに気付くことがあるためです。
事故の後は、むちうちによる痛みを感じなくても、すぐに医療機関を受診してください。
むちうちの治療法
むちうちかなと思ったときは、どのように対処すればよいのでしょうか。
患部を冷やしたり、温めたりする方もいらっしゃると思いますが、対応を間違えると、かえって悪化させる場合があるため注意が必要です。
ここからは、むちうちの症状がみられた時の、具体的な対応方法についてみていきます。
急性期は早期に冷やして安静にする
交通事故発生直後にむちうちの症状があった場合は、応急処置として、患部を冷やすことがおすすめです。
むちうちの患部を冷やすことで、炎症を抑えて痛みが和らぐ可能性があります。冷やす方法はアイシングや湿布などできる方法で構いません。
むちうちの急性期は、人によって症状の程度が異なるため、冷やしておくべき期間は定かではありませんが、炎症が治まるまでは冷やすようにするとよいでしょう。場合によっては、頸椎カラーなどで首を固定することも必要でしょう。
また、急性期には、血行を促進させない方がよいので、入浴は避けて、シャワーのみで済ませることがポイントです。
なお、過度に安静にしていると、かえって症状の回復が遅くなるといわれているため、可能な範囲で、普段の生活や仕事を行うとよいでしょう。
出典・参照:むちうち(頚椎捻挫)|東京腰痛クリニック
慢性期は温めて運動をする
むちうちの症状が現れてからおおよそ2週間ほど経つと、むちうちの患部の炎症が落ち着いてくるでしょう。これ以降の時期を慢性期と言います。
むちうちは、慢性期では痛みが治まってくるので、患部を温めて、血行を促進させて筋肉の緊張を緩和することがおすすめです。
温める方法は、入浴をしたり、マッサージをして血行をよくする方法があります。
そのほか、牽引療法やリハビリテーションを行って、可動域を広げていくことも症状の改善に有効とされています。
むちうちの治療法に関するQ&A
ここまでむちうちの症状などについて述べてきたこと以外にも、さまざまな疑問がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからは、いくつか疑問にお答えしていこうと思います。
自分で治す方法は?
交通事故直後などはご自身で患部を冷やす対応が取れます。
また、比較的軽いむちうちの場合に限りますが、冷やす以外にも方法はあります。
具体的には、普段の生活で負荷がかからないような姿勢を気を付けることや、ストレッチすることが挙げられます。
なお、自分でストレッチをする際には、過度なストレッチは控え、患部に必要以上に負荷を与えないように行うことがポイントです。
首を動かすと痛い・動かせない時は?
事故からしばらく経っても痛みがある場合は、無理のない範囲でストレッチすることがおすすめです。
先ほど述べた通り、この時期は冷やすよりも温めることで、症状が改善する場合があります。
しかし、もしもご自身で対応が難しいと考えた場合は、病院で診察してもらうことも考えましょう。
むちうちはどこへ通院したら良い?
むちうちは痛みが出る時期によって対処方法が異なるなど、自分では判断が難しい場合があります。
では、自分で対応することに不安な場合、どこに通院すればよいのでしょうか。
ここからは、具体的な通院先を紹介するとともに、そこで受けられる検査や治療方法についても解説していきます。
また、症状に合わせて整骨院などへの通院も検討するとよいでしょう。整骨院などの施術を受けることで、症状の早期緩和を目指せます。
なお、実際に通院する際には整形外科の医師に確認をするということを覚えておいてください。
病院・整形外科
交通事故にあった際は、まずは整形外科を受診しましょう。
整形外科では、医師などの診察を受けることができ、レントゲンやMRIなどの検査も行われます。検査を受けることで、患部の治療法やセルフケアの方法などのアドバイスを受けられるでしょう。
また、後の損害賠償請求などの手続きで必要になる診断書を作成してもらえるので、必ず整形外科を受診するようにしましょう。
出典・参照:むち打ち症の治療方法|交通事故弁護士相談広場
整骨院・接骨院
整骨院・接骨院では、主に柔道整復師が施術をします。手技での施術や牽引療法、電圧をかけて筋肉の緊張を和らげるハイボルテージ療法などの電気療法での施術をし、むちうちの痛みを早く緩和できるようにします。
なお、注意点としては、整骨院・接骨院は医療機関でないので診断書は作成してもらえません。また、整骨院・接骨院の施術を受ける前に、医師の同意を得る必要があるので、まずは病院で診察してもらう必要があります。
とはいえ、診察時間が限られる病院よりも、週末や夜間まで営業している整骨院・接骨院もあるので、通院には便利と言えるでしょう。交通事故によるむちうちに詳しい整体師も多いので、相談してみましょう。
出典・参照:むち打ち症の治療方法|交通事故弁護士相談広場
むちうちの辛さを緩和しよう
ここまでむちうちの症状や対応方法を紹介してきました。
むちうちの急性期では、患部を冷やすことが大切です。水や氷、準備ができれば湿布やアイシングで冷やすことにより炎症が抑えられ、痛みを和らげられるでしょう。
そして、慢性期となった場合は、患部を温めると症状が改善する可能性があるので、実施してみましょう。
セルフケアをしてむちうちの症状が良くなることもありますが、医師の診察を受けてから適切な治療を行うと良いため、まずは病院への通院を行いましょう。
また、適切な頻度や期間で通院をすれば、入通院慰謝料なども請求することが可能です。そのため、むちうちにかかわらず、交通事故に遭ったら整形外科を受診するようにしてください。
この記事のライター
ドクター交通事故運営
交通事故の痛みの緩和に最適な通院先をご紹介!業界最高水準の通院サポートをご提供します。
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