ウーバーイーツの交通事故が問題に!原因や配達員が負う責任を解説

ウーバーイーツの交通事故が多発している原因について解説します。ウーバーイーツによって交通事故に巻き込まれた場合の対応を紹介!ウーバーイーツの配達員が置かれている現状についてもまとめています。配達中の保険や責任の所在についても記事を参考にしてください。

目次

  1. ウーバーイーツの交通事故トラブルが増加中
  2. ウーバーイーツの交通事故が増加している原因
  3. ウーバーイーツの交通事故は誰に賠償を請求する?
  4. ウーバーイーツに交通事故を起こされた場合の対処法
  5. ウーバーイーツ配達員が交通事故に遭った場合に取るべき対応
  6. ウーバーイーツの交通事故は配達員の注意と適切な対応がカギ

ウーバーイーツの交通事故トラブルが増加中

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新型コロナウイルスの影響もあり、ウーバーイーツを利用する人が増加しました。しかし、同時にウーバーイーツの交通事故トラブルが増加しているのです。

そんなウーバーイーツの交通事故に関する情報をまとめました。ウーバーイーツの交通事故が増えている原因や、誰が事故の責任を取るのかを含めて確認しましょう。また、配達員側が交通事故に遭ったときの対応についても参考にしてください。

ウーバーイーツの交通事故が増加している原因

原因①長時間勤務

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利用する側としては便利なウーバーイーツですが、配達員の労働環境は厳しい状況です。その原因になっているのが、長時間勤務です。ウーバーイーツの配達員にはいくつかのインセンティブがあり、配達回数が報酬に大きく関係します。

配達回数は、月~木曜の4日間または金~日曜の3日間で計算されます。その中で、配達回数が25回、35回、45回、100回などがあり、より多く配達するために長時間勤務になってしまうのです。

1週間、朝から夜まで働きづめになる配達員もいて、結果的に事故を起こしてしまう事例が増えています。法定労働時間を超えるような配達員もいて、インセンティブ重視のあり方が問題になっているのです。

原因②取引停止のリスク

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配達員が事故を起こした際、ウーバーイーツに事故のことを報告すると、アカウントが停止されて配達が出来なくなる事例が確認されています。これは、人身事故ではなく、自転車で転倒して軽症を負ったような場合も同様です。

ウーバーイーツは単独の事故に対しても厳しい対処を下す事が多く、連絡することを躊躇する配達員も多くなっています。こういった状況が、配達員の事故対応にも影響を与えています。

原因③インセンティブ問題

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さきほどの長時間勤務でも触れましたが、インセンティブは配達員にとって死活問題です。たとえば、35回配達すればもらえるインセンティブがある場合、34回では報酬がアップしません。

このインセンティブを満たすために、配達員は件数を稼ぐために危険な走行を行ってしまうのです。配達中のクレームを放置し、とにかく配達件数を稼ぐことだけに夢中になっていることは、事故を引き起こす原因といえるでしょう。

原因④報酬の仕組み

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ウーバーイーツでは、配達1件につき報酬が支払われます。そして、そこに件数分のインセンティブ契約も存在している状況です。配達員はスマホに配達依頼の通知が届いて、それをタップすることで仕事を請け負うことになります。

しかし、配達員の増加もあり、仕事を取り合う状態になっているのです。画面が表示されてすぐに対応しないと仕事は他の人に取られてしまうため、走行中でもそちらに気を取られて事故を起こす事案も存在します

こういった一連の報酬の仕組みは、配達中の事故の原因になっているのです。自分が休業状態に追い込まれないために、配達員側も落ち着いて勤務できない状態になっています。

個別の番号表示を求める声も

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ウーバーイーツの交通事故問題を改善するために、配達員の個人番号表示を求める声が増えています。実際に東京都議会で、配達バッグに配達員を認識する番号を義務付けるかどうかが、議題に挙がっているのです

現状では、配達員が当て逃げをして責任逃れをする状態になっています。配達員が責任を持った行動を取れるように、今後義務付けられる可能性はあるでしょう。ただし、同時に配達員の労働環境の改善も重要なテーマとして、議論が続いています。

ウーバーイーツの交通事故は誰に賠償を請求する?

賠償責任は配達員

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ウーバーイーツの交通事故に巻き込まれた場合、誰に賠償を請求すればよいのでしょうか?ウーバーイーツが事故を起こした場合、賠償責任は会社ではなく配達員が負います

つまり、ウーバーイーツ側は賠償してくれないので注意しましょう。このことも、配達員が事故の責任から逃れようと当て逃げをする原因になっているのです。また、アカウント停止や取引停止のリスクもあるため、事故の責任から逃れようとする場合もあります。

配達中の事故は保険による補償がある

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ウーバーイーツの交通事故の注意点として、配達中か、それ以外かに分けられます。配達員が配達中に事故を起こした場合は、保険が適用されるので、損害賠償金は保険会社から支払われることになるのです。

配達員はドライバー登録をする際に、三井住友海上火災保険の「対人・対物補償責任保険」に加入します。この保険は配達中に適用されるものになっているので、契約のときに必ず確認しましょう。

また、配達中に該当するのは「配達リクエストを受けた時点から配達が完了するまで、またはキャンセルするまでの間」のことです。最大で1億円までの上限がありますが、示談交渉自体は加害者本人か個人て加入する保険会社で対応することになります。

出典:配達パートナー向けサポートプログラム(Uber)

配達中以外は保険が適用されない

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逆に配達員が配達中でない場合は、さきほどの保険は適用されません。そのため、個人で賠償するか、自分で加入している保険から支払うことになります

仕事の依頼を待っている間や、配達後に移動しているときは特に事故に気をつけましょう。その後の示談交渉なども含めて、弁護士に依頼することも検討してください。

ウーバーイーツへ損害賠償請求ができない理由

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配達員はウーバーイーツの従業員として働いているイメージがあるかもしれません。しかし、実際は個人事業主として働いています。

一般的には、雇用主に使用者責任を問うことができるのですが、ウーバーイーツ側は個人事業主に業務委託している、という形になっているのです。また、このことはウーバーイーツのホームページでも記載されており、配達員は個人事業主となっています。

そのため、事故が起きても企業側ではなく、個人事業主扱いの配達員と賠償責任に関して話をする必要があるのです。配達員として働く側もこのことを忘れないようにして、個人で保険に加入しておくほうが良いかもしれません。

ウーバーイーツへの損害賠償請求は裁判で可能?

もし企業側に損害賠償請求を行う場合、裁判を起こすことになります。しかし、2021年12月現在では、ウーバーイーツの使用者責任を認めた判例はありません。使用者責任が認められない限り、企業側の賠償責任を問うのは難しい状況です。

配達員が問われる可能性のある罪

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配達員が交通事故を起こした場合、危険運転に問われる可能性があります。該当するのは、危険運転致死傷、危険運転致死、過失運転致致傷です。どれも懲役のある刑事罰で、非常に重い罪になっています。

ウーバーイーツは自転車で配達する人も多いですが、軽車両に含まれるので要注意です。もちろん、事故現場から逃亡すれば、当て逃げになります。配達中は十分に安全に留意して行動しましょう。

ウーバーイーツに交通事故を起こされた場合の対処法

配達員の特定が重要

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ウーバーイーツに交通事故を起こされた場合、どのように対処すればいいのでしょうか?重要なことは、まずは配達員を特定することが求められます。

いきなり当て逃げをされる事例も多く、責任逃れされてしまうことがあるのです。配達員がバイクだった場合は、ナンバープレートをすぐに確認してください。また、どういった背格好だったか記憶しておきましょう。

車にぶつかられた場合は、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像も重要です。ドライブレコーダーの映像が上書きされないようにしてください。また、周囲の人に証言を協力してもらうことも大切です。

配達中ならキャンセル手続きをさせる

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交通事故が起きたら、配達員はキャンセル手続きが必要です。配達員専用のアプリから配達キャンセルの手続きを行いましょう。この手続を行うことで、注文したお客さんへの対応は、別の配達員が行ってくれます

配達員の中には配達を優先して、事故現場から離れようとする人もいるのです。そういった言い逃れをさせないためにも、配達キャンセルの手続きをさせて、警察の到着を待ちましょう。

保険会社と示談交渉をする

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警察に現場確認を行ってもらい、配達員に治療費や慰謝料を請求することになります。このとき、配達中であれば、配達員が登録するときに加入した保険会社と示談交渉を進めることになります。

被害者側は保険会社と交渉を進めても、自分の力では損害賠償金を安く済まされる可能性があるのです。そのため、こちらも専門的な知識を持つ、弁護士を立てて交渉することをおすすめします

当事者間での示談交渉はトラブルに注意

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交通事故が起きたときに、配達員が保険会社に加入していないことがあります。特に配達中以外では、ウーバーイーツ側の保険ではなく、配達員個人が加入しているものに請求することになるのです。

しかし、個人で加入していない配達員もいて、トラブルの原因になります。加害者本人と示談交渉に関するやり取りを直接行うと、話がまとまらず、別のトラブルが発生することもあるでしょう。

そもそも、示談金に関する知識が双方に無いことが多く、金額も定まらないことが多いです。この場合も弁護士に依頼して、加害者との話し合いを担当してもらいましょう。

ウーバーイーツ配達員が交通事故に遭った場合に取るべき対応

対応①警察に連絡をする

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ウーバーイーツ配達員が交通事故に遭った場合、どのように対応すれば良いか確認しましょう。まずは、警察に連絡することが第一です。軽い交通事故であっても、その後に症状が悪化することがあり、早期に治療することが大切になります

警察に交通事故証明書を発行してもらい、同時に病院で検査を受けましょう。ウーバーイーツ配達員は自転車が多いですが、軽車両に該当することも忘れないようにしてください。

対応②相手側の連絡先や車のナンバーを確認する

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ウーバーイーツの配達中に交通事故に遭ったら、必ず相手側の連絡先や車のナンバーを確認しましょう。相手の住所や連絡先、また自賠責保険などを確認し、しっかりとメモをしてください

また、周囲に目撃者がいる場合は、その人たちにも協力してもらいましょう。ウーバーイーツ配達員が車にひき逃げされるような事例も増えており、死亡事故も起きています。ウーバーイーツを配達するときは、交通量が多い場所では気をつけて通行しましょう。

対応③ウーバーイーツのサポートセンターに連絡する

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交通事故に遭ったら必ずウーバーイーツのサポートセンターに連絡しましょう。アカウントや取引停止を恐れてサポートセンターに連絡しないウーバーイーツ配達員も多いです。

しかし、自分の補償を適切に行なってもらうために、ウーバーイーツのサポートセンターに連絡を入れましょう

対応④加入している保険会社へ連絡する

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ウーバーイーツは配達中の補償を行っている保険会社は用意しています。しかし、配達中以外は個人の保険会社で対応しなければなりません。任意で入っている保険会社がある場合は、連絡を取って事故対応のサポートをしてもらいましょう

近年は自転車保険の加入義務化が進んでいます。そのため、自分が自転車保険に加入しているか確認しておきましょう。ウーバーイーツ配達員をする上で、これらの保険は非常に重要な意味を持ちます。

対応⑤病院で診察を受ける

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交通事故が原因で、むちうちやヘルニアを発症することがあります。事故直後は痛みを感じなくても、あとから悪化する事例も多いです。ウーバーイーツの配達中に交通事故に巻き込まれた場合は、配達ではなく病院で診察を受けることを優先してください。

ウーバーイーツの交通事故は配達員の注意と適切な対応がカギ

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ウーバーイーツの交通事故に関する情報を解説しました。ウーバーイーツ配達員は、インセンティブなどが関係し、過剰に配達業務を行っていることが交通事故の原因になっています。また、個人事業主として扱われ、補償も個人で対応しなければならない状態です。

こういったウーバーイーツ配達員の労働環境の改善も大きな課題といえます。しかし、事故を防ぐのは個人の意識も重要です。ウーバーイーツによる交通事故が発生した場合は、適切に対処をして、治療をしっかりと行いましょう。

この記事のライター

浅倉恭介

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