むちうちが治らない時はどうすればいい?対処方法を詳しく解説
交通事故でむちうちになり、治療を続けていても、なかなか治らず、お困りの方も多いのではないでしょうか? この記事では、むちうちの症状が治らない場合の対処方法について、まとめています。 むちうちの症状が治らず、今後の対処方法にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
交通事故で首に強い衝撃を受けてしまい、むちうちになってしまうことがあります。
むちうちは、症状が治りにくい場合や、後遺症が残ってしまう場合があります。
そこで、この記事では、むちうちがなかなか治らない場合や後遺症が残った場合の対応について、解説していきます。
むちうちの基礎知識
むちうちとは、交通事故の強い衝撃によって、まるでムチがしなるように首を大きく振ってしまうことを指します。
そして、むちうちは医学的な正式名称ではありません。診断書には、「頚椎捻挫」、「頚部挫傷」、「外傷性頚部症候群」などと記載されます。
ここでは、むちうちの症状や原因、治療方法などをご紹介します。
主な症状
一口にむちうちと言っても、被害の程度により、様々な症状が現れる可能性があります。
具体的には、首などの痛みやしびれ、目まい、肩こり、倦怠感、吐き気、可動域制限などがあります。
そして、むちうちの類型には、「頚椎捻挫型」、「神経根症状型」、「バレ・リュー症候群」、「脳脊髄液減少症型」、「脊髄損傷型」があり、類型によって、症状が大きく異なります。
特に、脊髄損傷型の場合は、後遺症が残るほどの重傷を負う可能性が高いです。
出典・参照:「むち打ち症」|日本整形外科学会
主な原因
むちうちの主な原因としては、後方からの突然の追突事故に遭い、その時に首を大きく振ってしまうことが考えられます。
出典・参照:「むち打ち症」|日本整形外科学会
治療方法
むちうちは、それぞれ「急性期」と「慢性期」に分けられます。これに応じて、治療方法も変わってきます。
急性期は、事故直後から約1ヶ月程度までの期間のことを指し、患部に炎症が起きている時期です。炎症がある場合には、安静にすることが大切です。そして、炎症を抑えるために、冷湿布を貼るなども効果的です。
炎症がなくなり、症状が慢性化してきた時期のことを「慢性期」と言います。
この慢性期になった段階では、様々な治療を受けることができます。たとえば、患部を直接引っ張る牽引療法や、急性期とは反対に、患部を温める温熱療法などを受けることができます。
出典・参照:「むち打ち症」|日本整形外科学会
出典・参照:むち打ち症 |徳島県医師会Webサイト
平均的な治療期間
むちうちの治療期間は、症状によって異なります。
頚椎捻挫型で、痛みの程度が比較的軽い場合は、およそ3ヶ月程度が通院の目安となります。
また、脊髄損傷型など、症状の程度が重い場合には、6ヶ月以上通院することもありますし、長期間治療を受けても、完治しない場合があります。
通院先の一例
交通事故でむちうちになってしまった場合、まずは病院の整形外科に通院しましょう。
病院を受診していないと、診断書を取得できませんので、必ず病院を受診してください。
また、むち打ちの場合、整骨院などでも施術を受けることができます。
しかし、整骨院などに通院することを、医師に確認していない場合は、加害者の保険会社から施術費を支払ってもらえませんので、まずは病院を受診しましょう。
そのため、交通事故に遭ってしまったら、すみやかに病院を受診するようにしましょう。
むちうちが治らない場合の対処方法
適切な期間、治療を受けても、むちうちの症状は完治しないことがあります。
ここからは、むちうちの症状が完治しない場合の対処方法について、解説します。
「症状固定」と診断されるまで通院する
「症状固定」とは、これ以上治療を続けても、症状が完治しない状態になった場合に、受ける診断です。
この症状固定の診断を受けた時に残っている症状が、「後遺症」となります。
後遺症が残った場合、後遺障害の等級認定を申請することができます。
そのため、医師に症状固定と診断されるまで、通院を継続しましょう。
後遺障害等級認定を申請する
医師に症状固定と診断されたら、後遺障害の等級認定を申請してください。
その際には、後遺障害診断書を作成してもらいましょう。
申請の結果、後遺障害等級に認定された場合は、後遺障害に関する慰謝料や逸失利益を請求することができます。
後遺障害等級は、申請すれば必ず認定されるものではありません。適切な等級に認定されるためにも、充実した内容で提出しましょう。
むちうちで認定される可能性のある後遺障害等級
むちうちの後遺症が残り、後遺障害の等級認定を申請した場合、14級9号、または、12級13号に認定される可能性があります。
14級9号は、MRIなどの画像所見で症状を証明することができなくても、神経学的所見などを用いて、症状を医学的に説明できる場合に認定される等級です。
そして、12級13号では、画像所見や神経学的所見で症状を証明することができる場合に認定される等級です。
認定された等級によって、後遺障害慰謝料や逸失利益の金額が大きく変わってきますので、正しい等級に認定されることが重要です。
具体的には、14級9号に認定された場合、自賠責基準では32万円、弁護士基準では110万円となります。また、12級13号の場合は、自賠責基準で94万円、弁護士基準では290万円と金額に大きな差が生じます。後遺障害慰謝料の請求では、正しい等級に認定されることが非常に重要です。
むちうちが治らなくても通院は継続しよう
ここまで、むちうちの症状が治らない場合の対処方法について、解説してきました。
むちうちがなかなか治らないからといって、通院を途中でやめてはいけません。
医師の診断に従いながら、通院を継続しましょう。
この記事のライター
ドクター交通事故運営
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記載されている内容は※2023年4月7日 17:48:59 ※時点のものです。
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