自損事故の修理代にかかる費用は?相場や使える保険について解説
自損事故の修理代としてかかる費用について、詳しく解説します。損傷箇所別の修理代の相場や、費用の変動要因を説明!また、自動車保険を自損事故の修理代に充てる時の補償範囲についても、合わせて紹介します。保険を使うかどうかの判断基準も挙げているため、ぜひ参考にしてください。
目次
自損事故の修理代にはどのくらいの費用がかかる?
自損事故を起こした後、気になることの一つが車の修理代です。車の修理代は、損傷した箇所や程度、必要な修理の内容などで相場が変わってきます。
また、車の修理代として車両保険による補償を充てる場合は、補償額は加入している保険の内容によっても違いが出ます。車両保険の補償対象となる、自損事故による車の修理代や、手続きのしかた、補償を受ける時に注意すべき点の解説です。
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自損事故の修理代にかかる費用の相場
自損事故の修理代として、どの程度の費用が必要になるか、損傷の内容や箇所別にまとめます。
費用の相場①傷
自損事故による車体の傷の修理費用は、大きさや損傷した部品によって変わります。擦り傷であれば、小さいもので8,000円、30cmほどの大きなものになると2万円程度が相場です。
また、傷が深い場合は、小さいもので1万円、大きなものでは3万円を超える見積もりが出されることもあります。
費用の相場②へこみ
車体のへこみの修理は、板金作業もしくは、部品の交換によって行います。板金作業の修理代は、作業費用と塗装費用を合わせて、5万円程度が相場です。
また、部品を交換する場合は、車種にもよりますが、国産車のドアで1枚当たり10~20万円程度の費用がかかります。外国車であれば、それ以上の費用に加えて、部品そのものの入荷に時間がかかることもあります。
費用の相場③エンジン
自損事故で損傷したエンジンは、多くの場合は交換となります。修理も可能ですが、修理代は安い車種でも20万円程度、一般的な国産車で50万円程度の費用が必要です。
ハイブリッドエンジン車や高級車、外国車のエンジンの損傷では、新品のエンジンを積みなおしたほうが費用を抑えられるケースが多いです。
費用の相場④フレーム
自損事故の衝撃によって歪んだ車のフレームの修理費は、損傷の大きさや場所にもよりますが、少なくとも10万円、高いと100万円近くまで費用がかさみます。
フレームは、車体の安定性維持のために重要な、骨格といえる部品です。また、損傷部分の板金を補修するために周辺の部品を取り外すこともあり、全体的な費用が高額になります。
費用の相場⑤ドア
ドアの修理代の費用は、板金補修などの部分的な補修で2万円以上、全体交換で1枚あたり10万円以上が相場です。損傷の大きさや車種によっては、さらに高額になることもあります。
ドアの損傷やへこみを放置しておくと、塗装の剥がれや車体のサビの原因にもなるため、長く乗り続けるのであれば早めの修理が必要です。
費用の相場⑥バンパー
バンパーの修理代は、小さい傷やへこみといった簡単な修復であれば1万円程度ですが、部品交換をすると5~20万円程度の費用となります。大きく損傷してしまった場合は、部品交換と補修の両方で費用の見積もりを取り、どちらが安くなるかを比較すべきです。
バンパーは、車の先端や最後部に位置しているため、軽微な自損事故や、駐車時などにこすっただけでも傷を受けやすい箇所でもあります。
修理代の費用が変動する要因
自損事故による車の修理代は、さまざまな要因により変わってきます。費用が変わる主な要因を、4つ例示します。
要因①故障した箇所
修理代の費用が変動する要因の一つは、故障した箇所です。バンパーやドアの小さな傷やへこみといった、軽い損傷であれば板金の補修と塗装で対応できるため、修理代はそれほど高額にはなりません。
しかし、フレームやエンジンといった、車の動きや安定性に直接関与する高額な部品は、修理よりも部品交換をするケースが多く、費用もかさんできます。それ以外でも修理の難しい箇所の損傷は、費用が高額になりがちです。
要因②修理工程
修理の工程が複雑な部品であったり、交換が必要になると、修理代は変わってきます。修理内容については、板金の補修と塗装で済む軽微な損傷であれば、費用は安く抑えられることもあります。
しかし、部品の交換が必要な場合は、新品を取り寄せることも多いものです。この場合、作業工賃だけでなく送料も修理代に含まれるため、最終的には高額な費用となります。
自損事故により、ある程度大きな損傷となった場合は、ディーラーや修理業者に見積もりを取り、修理代の総額を確認すべきです。
要因③故障の程度
自損事故による故障や損傷の度合いでも、修理代は変動します。仮に同じ箇所の損傷であっても、例えば軽いすり傷程度であれば1万円程度の費用で修理は可能です。
しかし、傷が大きかったり、著しくゆがみが出ているようであれば、10万円から100万円近い修理代となることもあります。
要因④車両の種類
自損事故を起こして損傷を受けた車の車種によっても、修理代は大きく変わります。国産の大衆車であれば、部品が多く出回っており入手は容易です。
しかし外国産車や、国産車でも高級車であれば部品が少ないため、入手には費用だけでなく手間と時間もかかり、修理代に上乗せさせる形となります。
自損事故の修理代は車両保険で補償される
自損事故による車の修理代は、車両保険の補償対象となります。車両保険の具体的な使い方の手順や補償範囲をまとめます。
車両保険を使うときの流れ
自損事故の修理代を車両保険で賄う場合は、はじめに指定工場、または保険会社が提携している修理工場に車を持ち込みます。自損事故発生時、自走できない場合はレッカー車の手配も行ってください。
修理費用は、工場が発行した見積書を保険会社の調整員が確認して決定します。ただし、自損事故の過失割合によっては、過失相殺により、修理費用が減額されることもあります。
車両保険で修理できる範囲
自損事故による車両保険の補償範囲は、自分の車の損傷によるもののみです。ただし、加入している車両保険が、保険料の安いエコノミー型(車対車+限定A)である場合は、補償範囲が限定されます。
具体的には、一般型では補償される、家屋などに衝突した単独事故や、自転車との接触、当て逃げによる損傷が補償外です。
修理しなくても保険金請求できる
車両保険の加入者は、自損事故の時に乗っていた車を廃車にしても保険金を請求することができます。
この場合は、車の時価評価額に相当する保険金が、車両保険から下りることになります。ただし、修理をする時と同様に、業者に出してもらった見積書を保険会社に提出する必要はあります。
車両保険未加入の場合は全額自己負担
自損事故の相手方が車両保険なしの場合は、車の修理代は全額が自己負担になります。自賠責保険は、被害者の身体のけがに対する補償を対象としており、車などの物損に対しては対象外です。
自分の車以外の修理代は対物賠償保険
自損事故で車を損傷した時、相手方の車などの修理代は、対物賠償保険を充てることになります。しかし修理代は、過失割合や相手方の対物賠償保険の加入状況にも左右され、必ずしも全額を補償してもらえるとは限りません。
また、過失割合が自分に不利な判定となった場合は、相手方の保険が自分の側の賠償分で相殺されることもあります。
自損事故の修理代には保険を使ったほうが良い?
自損事故による車の修理代は、車両保険で補償することができます。しかし場合によっては、あえて保険を使わない選択をする方法もあります。
修理費用と保険料の負担を比べて検討する
自損事故の修理代に自動車保険を使うかどうかは、修理費用だけでなく、翌年以降に支払う保険料の増加額を確認してから決めます。
自動車保険の等級は、自損事故を起こした時ではなく、修理代に保険を使った時に初めて下がります。下がった等級に応じた金額に事故有係数が乗じられ、翌年以降の保険料も増額するという仕組みです。
車の修理費用よりも、翌年から増額される保険料のほうが安いのであれば、保険を使うほうが費用面の負担は軽くなります。
たとえば、某保険会社のプランで月々30,000円ずつ車両保険として払っている無事故の12等級の方がいるとしましょう。この方が、3等級ダウンの事故を起こし保険を使用した場合は翌年から“事故ありの9等級”というランクになり、月々の保険料は45,000円にまで上がってしまいます。月単位で15,000円の支出が増えるということは、年間で180,000円余分に保険料を支払わなくてはならないのです。
その翌年も44,000円の保険料と、30,000円の保険料に戻るまでには3年間を要することになります。こう考えると、事故の度合いによっては保険を使用せずに全額自分で負担したほうが安くなるかもしれないのです。
10万円以下であれば保険を使わないほうが得
見積もりの結果、自損事故の修理代が10万円以下であった場合は、自動車保険を使わず、自腹で費用を支払ったほうが得になります。
なぜなら、保険を使うことで修理代は受け取れるものの、等級が下がることで翌年以降の保険料が高くなるためです。この損益の目安が、10万円とされています。
保険を使う場合は翌年以降の支払い計画を立てる
修理代として自動車保険を使う場合、下がった等級に応じて翌年度から保険料の支払額が増加します。自損事故を起こした年よりも、向こう3年間は保険料が高くなるため、これまで以上に慎重な支払い計画が必要です。
自損事故の修理代は故障箇所によっても費用が変わる
自損事故で発生した車の修理代は、故障した箇所や損傷の度合いによって変わってくることが分かりました。また修理をする代わりに、車を処分する場合も時価相当額の補償を受けることもできます。
しかし、修理代が10万円以下であれば、翌年度以降に増額される保険料のことを考えると、必ずしも保険を使うことが最適とは限りません。しかし、修理代として車両保険の使用を検討することがあれば、必ず修理費と翌年以降の保険料率の比較などの、綿密な計画が必要です。
この記事のライター
東雲修
世の中の「ちょっと気になること」を日々集めて、読者の皆様に分かりやすく解説していきます。交通事故での「困った!」が、「分かった!」に変わる助けになれば幸いです。
記載されている内容は※2022年5月23日 11:15:19 ※時点のものです。
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