高級車が事故相手の場合の賠償金について解説!困らないための対策も
高級車が事故相手の場合、被害者が損害賠償金を多く支払うべきなのか解説します。過失割合によって、被害者が損をする逆転現象についても説明。保険の補償内容についてもまとめているので、高級車が事故相手でも損をしないよう参考にしてください。
高級車が事故相手だと被害者でも不利になる?
交通事故が起こった場合、過失割合に基づいて損害賠償の支払額が決まります。通常は、過失割合の多い方が少ない方へ賠償金を支払います。
しかし事故相手が高級車だった場合、被害者であるにもかかわらず、賠償金を支払わなければならないケースがあるのです。なぜ被害者が賠償金を支払わなければならないのか、詳しく解説していきます。
高級車が事故相手の場合の損害賠償
高級車が事故相手だった場合、賠償金の支払いは通常とは異なる場合があります。被害者であるにもかかわらず、賠償金を支払わなければならないのはなぜなのでしょうか?
被害者でも過失割合によっては賠償金を支払う
交通事故では通常、悪い運転をしていたほうが、正しい運転をしていた人に賠償金を支払うことになります。ところが、相手がベンツやフェラーリといった高級車の場合、被害者が加害者にお金を支払う逆転現象が起きることがあります。
交通事故では、過失割合によって支払う賠償金の額が決まります。過失割合は事故現場の状況などを見て、保険会社を通じて協議の上、決定されます。
通常、過失割合が10対0になることは多くありません。ほとんど悪くない場合でも、過失が0%であるとは考えられないからです。
その場合、被害者でも10%の賠償金を支払うことになります。事故相手が高級車だった場合、この10%の損害賠償金が多くなってしまうのです。このように、相手が高級車だった場合は、被害者であるにもかかわらず賠償金を支払う逆転現象が起こってしまいます。
被害者が賠償金を多く支払わなければいけないケース
まずは、通常の交通事故のケースを見てみましょう。損害賠償金は、交通事故にあった被害者と加害者双方の損害額の合計を、過失割合に応じてそれぞれが支払います。
交通事故の被害者は、損害賠償金を過失割合に応じて受け取ることができます。事故の加害者は過失割合が大きいため、被害者に多く損害賠償金を支払うことになり違和感がありません。
しかし、相手が高級車の場合はどうなるでしょうか?被害者と加害者の車が同じような被害でも、高級車は修理代金や部品代が高くなるため損害額も多くなるでしょう。
事故にあった双方の損害額の合計を、過失割合に基づいて負担します。被害者が受け取る損害賠償金は少ないのに、相手(高級車)には多く支払わなければならないことになります。
このように自分の過失が少なくても(被害者でも)、相手が高級車だった場合は相手の損害の一部を支払わなければなりまません。
高級車が事故相手でも困らないための対策
高級車が事故相手だった場合、損害賠償金額が高額になることがあります。その結果、支払いができずに訴えられるケースや、自己破産に追い込まれるケースもあります。そのようなことにならないためには、どのような対策をすればいいのでしょう。
対策①任意保険に加入する
「保険金を支払いたくない」「運転には自信がある」などの理由で、自賠責保険だけで十分と考える人もいるでしょう。自賠責保険は必ず加入しなければならない保険ですが、補償金額に限度があります。
さらに、自賠責保険は人への補償しかなく、車両への損害は補償されません。自賠責保険で補償しきれない場合は、被害者であっても自腹で賠償金を支払うことになります。先ほど説明したように、高級車が相手だった場合は、賠償金額は高額になります。そのような場合に備えて、任意保険へ加入しておくことが大切です。
対策②補償金額の上限は無制限にしておく
任意保険へ加入しても、それで万全というわけではありません。任意保険へ加入したら、対人補償も対物補償も「無制限」に設定しておくことが大切です。
補償金額を無制限にすると保険料は高くなりますが、賠償金が支払えないといったリスクを回避することができます。補償金額が1億、2億という場合もありますので、自己破産を防ぐためにも補償額は無制限にしておくと良いでしょう。
高級車が事故相手の場合は被害者でも損をするケースもある
高級車が事故相手だった場合、被害者が賠償金を多く支払う逆転現象が起こる可能性があります。賠償金が支払えない場合、訴えられたり自己破産しなければならなくなります。万が一に備えて任意保険へ加入し、対人、対物補償は無制限に設定しておきましょう。
この記事のライター
伊藤
女の子と男の子の子育てをしながら、フリーライターをしています。交通事故や怪我に関する疑問を解決できるよう、主婦目線でわかりやすく説明していきます。
記載されている内容は※2022年2月8日 13:07:14 ※時点のものです。
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