車の傷をタッチペンで修理する手順とは?失敗したときの対処法も
車の傷をタッチペンで修理する手順を詳しくまとめました。車の傷や塗装の剥がれをタッチペンで補修する流れや、失敗したときの対処法も解説。タッチペンの色の選び方や修理が失敗したときに注意すべき点も紹介しているため参考にしてください。
目次
車の傷をタッチペンで修理する手順を解説!
タッチペンは、自分で車の傷を修理できてとても便利です。しかし、正しい手順で修理しなければ、逆に傷が目立つなど失敗してしまいます。
本記事では、タッチペンで車の傷を修理する手順と、失敗した場合の対処法や注意点も詳しく解説します。また、タッチペンの正しい選び方も参考にしてください。
タッチペンで修理できる車の傷
タッチペンは便利な道具ですが、どのような傷でも修復できるわけではありません。個人で修理するには限界があるため、どのような傷なら修復できるのか知っておきましょう。
こすり傷
線傷やひっかき傷、飛び石でできた軽い傷であれば、修理工場へ依頼しなくてもタッチペンで修復可能です。ボディのこすり傷も、軽いものであればタッチペンで直すことができます。
しかし、深い傷や範囲が大きい場合は、修理工場へ依頼した方が良いでしょう。強く擦ってしまった場合は、ボディの内部にもダメージを負っています。タッチペンで補修する場合は、表面の軽い傷のみにしましょう。
軽い塗装の剥がれ
車の塗装は、経年劣化によって剥がれてくることがあります。年式が10年ほどになると、塗装が剥がれることも多くなります。車の塗装の剥がれも、小さなものであれば修復可能です。
しかし、塗装が広範囲に剥がれている場合は、修理工場に依頼した方が良いでしょう。広範囲の剥がれも修復可能ですが、かなりの手間がかかります。きれいに修復できず失敗することもあるため、広範囲の剥がれは修理工場に依頼するのが無難です。
また、範囲が狭くても、深くえぐれている場合は注意が必要です。表面のみ剥がれている場合は問題ありませんが、内部までえぐれている場合は腐食の原因になります。このような場合も修理工場へ依頼しましょう。
車の傷をタッチペンで修理する手順
車の傷がどの程度か把握したら、修理に必要な道具を用意しましょう。修理の手順も具体的に解説ているため参考にしてください。
用意するもの
- タッチペン
- マスキングテープ
- 脱脂スプレー
- コンパウンド(コンパウンド用のスポンジ)
- サンドペーパー
- ワックス
- タオル(数枚)
車の修理を失敗させないためには、事前準備が大切です。あとで困らないよう、事前に上記の道具を揃えておきましょう。
これらの道具は全て、カー用品店で購入可能です。それぞれ500円〜1000円程度で揃うため、前もって用意しておいてください。
手順①汚れを落とす
車の傷を補修する前に、まずはしっかり汚れを落としましょう。傷口には細かい埃や汚れが付着しているため、そのままでは塗料が定着せず失敗してしまいます。
傷周辺はもちろん、傷の内部も丁寧に洗いましょう。汚れを洗い流したら、傷口をアルコールでしっかり拭くと仕上がりに違いが出ます。
手順②塗装部分の油分を落とす
汚れをしっかり落としたら、脱脂スプレーで油分を落とします。この工程は必ず必要ではありませんが、塗装のもちに影響が出ます。
塗装が剥がれにくくなるため、今後も乗り続けるのであれば脱脂した方が良いでしょう。脱脂は塗装の基本ともいえる工程です。失敗しないためにも、ぜひ行うことをおすすめします。
シンナーやシリコンオフでも脱脂は可能です。カー用品店には多くの脱脂剤があるため、扱いやすいものを用意すると良いでしょう。
手順③傷周りを覆う
タッチペンで補修する前に、傷口以外の場所をマスキングテープで保護しましょう。マスキングテープで保護することで、塗料が余計な場所に付着するのを防げます。
傷口以外の場所に塗料がつくと、色ムラの原因になります。マスキングテープは余裕を持って、広めに貼付するのがポイントです。
手順④タッチペンで補修する
傷周りをマスキングテープで保護したら、タッチペンで補修を開始しましょう。きれいに仕上げるにはベタベタ塗るのではなく、傷口を埋めるよう少量ずつ塗るのがポイントです。細かい傷の補修には、爪楊枝や綿棒を使用しても良いでしょう。
塗料は乾燥するとやせるため、盛り上がるよう塗ってください。タッチペンで塗料を塗る工程は、何度か繰り返す必要があります。20分程度乾燥させ、タッチペンで補修する作業を繰り返します。
手順⑤表面処理をする
タッチペンによる補修作業が終わったら、しっかり塗料を乾かします。乾燥時間はタッチペンの種類や時期にもよりますが、1〜2週間程度です。ここで焦ると失敗するため、しっかり乾かすのがポイントです。
完全に乾燥したら、サンドペーパーで表面を研磨します。まずは400番から研磨を始め、1000番で仕上げましょう。丁寧に研磨し、表面のでこぼこを滑らかにします。
手順⑥コンパウンドで研磨しワックスで仕上げる
表面を研磨したら、コンパウンドを使用してさらにきれいに仕上げます。コンパウンドには研磨粒子が含まれているため、スポンジにつけて磨くことできれいに仕上げることができます。
コンパウンドは、粒子の粗さによって種類があります。仕上げにコンパウンドを使うときは、研磨粒子が細かい物を使用しましょう。研磨粒子が粗いものを使用したり、強く擦りすぎると失敗するため注意が必要です。
コンパウンドで表面を仕上げたら、ワックスをかけてツヤを出します。ワックスは見た目の美しさだけでなく、塗装を保護する役割もあります。ワックスは垂れやすいため、素早く広げて乾燥させましょう。
タッチペンで失敗したときの対処法と注意点
車の傷を修理する際、色ムラや塗料が液だれしてしまうことがあります。失敗したときに修復するための、対処法と注意点を解説していきます。
修理が失敗したときの対処法
車の塗装とタッチペンの色を間違えてしまったり、液だれしてしまうなど修理が失敗することもあるでしょう。しかし、慌てなくても、修復することはできます。
修復には、シンナーか塗料専用のうすめ液を用意しましょう。シンナーを失敗した箇所に塗り、拭き取るだけで塗料を落とすことができます。
塗装の失敗に特化した、スプレータイプのシンナーもあるため探してみてください。うすめ液も、タッチペンを塗布した場所に塗るだけで塗料を落とすことが可能です。
修理が失敗したときの注意点
シンナーやうすめ液を使用するときは、必ず換気が良い場所で行いましょう。スプレーする際は、吸い込まないよう注意してください。
また、濃度が高すぎると、失敗した場所以外の塗料まで落ちてしまいます。必要ない部分は、マスキングテープで保護すると安心です。さらに、シンナーはプラスチックを溶かすため、扱いには十分注意しましょう。
車の傷を修理するためのタッチペンの選び方
車の傷を直すには、タッチペン選びが重要です。大切な車をきれいに直すためにも、タッチペン選びのポイントを知っておきましょう。
選び方①カラーナンバーを確認する
クルマの塗装色には、メーカー・車種ごとに決められた「カラーナンバー」があります。見た目や感覚でカラーを選ぶことはできません。愛車の基準カラーに合うペイントカラーを探す際に、必ずお調べください。
出典: www.99kobo.jp
タッチペンの色は、車の塗料の色に合わせる必要があります。黒は黒でも、青っぽい黒や紫がかった黒など車ごとに微妙に違います。
自分の車のカラーナンバーを確認しないでタッチペンを選ぶと、塗布した場所が余計に目立つことになってしまいます。自分の車のカラーナンバーを調べるには、車に取り付けてある「型式表示プレート」を確認しましょう。
型式表示プレートは、車によって取り付け場所が違います。また、メーカーや車種によっては、プレートではなく、シールの場合もあります。
型式表示プレートには色の番号が書かれているため、タッチペンを選ぶときは同じ番号のものを選びましょう。
選び方②純正品と社外品を使い分ける
タッチペンにはメーカーの純正品もありますが、少しでも修理費用を抑えたい場合は社外品を選ぶと良いでしょう。塗料自体に大きな差はないため、こだわりがなければ社外品でも十分です。
カラーナンバーさえ合っていれば色選びに失敗することもないため、予算に合わせて選んでみてください。
選び方③ハケのサイズに注意する
車の傷とハケのサイズが合っていないと、上手く塗ることができません。タッチペンを選ぶときは、ハケのサイズにも注意しましょう。
大きい傷に小さなハケのタッチペンを選ぶと、時間もかかってしまいます。作業効率が悪くなるため、傷口の大きさとハケのサイズは合わせて選ぶのがポイントです。
車の傷をタッチペンで修理するときは正しい手順で行おう
愛車の傷を修理するには、正しい手順で作業することが大切です。色選びも重要なため、カラーナンバーを調べずにタッチペンを選ぶのはやめましょう。失敗しても修復することは可能なため、小さな傷の場合はまず自分で修理してみると良いでしょう。
この記事のライター
伊藤
女の子と男の子の子育てをしながら、フリーライターをしています。交通事故や怪我に関する疑問を解決できるよう、主婦目線でわかりやすく説明していきます。
記載されている内容は※2022年2月28日 18:48:48 ※時点のものです。
現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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