むちうちのリハビリ方法とは?費用請求の方法や注意すべきことを解説

交通事故が原因でむちうちになった場合の通院先やリハビリ方法について解説します。整骨院に通院する上でのポイント、むちうちの症状や施術費の請求についてもまとめていますので、参考にしてください。

むちうちのリハビリ方法とは?費用請求の方法や注意すべきことを解説

目次

  1. むちうちとは?
  2. むちうちのリハビリ方法
  3. むちうちの症状がある場合の通院先
  4. むちうちのリハビリ費用は請求できる?
  5. 交通事故のむちうちで請求できる損害賠償の種類
  6. むちうちのリハビリに通う期間と頻度
  7. むちうちでリハビリを受けるときの注意点
  8. むちうちのリハビリは自分の症状に合った方法で受けましょう

「むちうちってどんな症状があるの?」

「むちうちの治療法は?」

「リハビリはどれくらいの頻度で通えばいいの?」

このような疑問を感じたことはありませんか?交通事故の症状で「むちうち」はよく耳にしますが、症状や治療法、リハビリの種類などはよくわからないという人も多いでしょう。

この記事では、「むちうち」の症状やリハビリ方法、リハビリの施術費を請求する方法などを詳しく紹介しています。

この記事を読めば、「むちうち」になってしまった際に、どのようなリハビリを受けるとよいのか、また費用の補償はどのように受けるのかなどを理解できるでしょう。また、リハビリを受ける際の注意点も知ることができます。

万が一「むちうち」になってしまったとき、適切なリハビリや補償を受けられるように、この記事を参考にしてみてください。

むちうちとは?

むちうちに苦しむ女性
nastya_gepp

「むちうち」は、わかりやすく説明すると「首の捻挫」です。交通事故にあった直後は問題が無いように思われても、数日後に痛み出すことがあります。

「頸椎捻挫」や「外傷性頸部症候群」と診断される場合もありますが、これらの症状を総称してむちうちと言われています。

また、むちうちの由来についてですが、交通事故で追突や衝突をされたときに、その衝撃で首が鞭のようにしなることから「むちうち」と呼ばれるようになったとされています。

そして、事故の衝撃で首がしなってしまった結果、主に頸部の椎間関節や靱帯を損傷し、首や肩、腕の痛みのほか、頭痛やめまい、ふらつき、耳鳴りなど、さまざまな症状が現れる可能性があります。

出典・参照:交通事故による「むち打ち」とは|医療法人隆由会 整形外科 おおたきクリニック

むちうちのリハビリ方法

むちうちのリハビリ方法について確認しましょう。リハビリ方法には、むちうちの症状に適したさまざまな種類があります。 

また、体質によってリハビリの方法が異なる場合もありますので、慎重に経過をみて、症状によってはほかの方法を選択することも大切です。

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
むちうちのリハビリを整骨院や接骨院などで受けることもできますが、自己判断で通院することはせず、ますは整形外科を受診してください。医師の診断がないと正しい症状を把握することができず、症状に適したリハビリを受けることが困難になります。また、整形外科を受診していないと、適切な賠償金を請求することも難しくなるため、まずは整形外科を受診するということを覚えておいてください。

電気療法

医療用の機械が置かれた病室
vitalworks

電気療法は、低周波治療器や干渉波治療器などの専用機器を使用し、筋肉に電気の刺激を与え、血行を改善させることを目的に行われます。また、むちうちの痛みを緩和するだけでなく、自然治癒力を促進する効果も期待できます。

治療中は、座って行う場合や仰向けになって行われることが多いため、患者の負担も少ないです。また、治療が行われる頻度は、週に2~3回程度行うことが一般的なため、むちうちのリハビリとしても受けやすい施術になっています。

出典・参照:交通事故治療 むち打ち|交通事故治療には電気治療器も効果的です! 【武蔵小金井駅前整骨院】|武蔵小金井駅前整骨院

牽引療法

ベッドで横になる女性
Andrea Piacquadio Pexels

牽引療法は、首を専用の器具などで引っ張り、神経が通る椎間孔という部分を広げ、頚椎椎間板関節の矯正を行うことを目的に行われます。

また、むちうちだけでなく、頚椎椎間板ヘルニアにも行われる施術法です。手で行う場合や器具を使うことがあり、じっくりと期間をかけて行われます。

ただし、症状によって効果の現れ方が異なる施術法でもあるため注意が必要です。場合によっては症状が悪化する可能性もあります。体質に合わないと判断した際は、ほかのリハビリ方法も検討しましょう。

出典・参照:むちうちの種類と症状 | 認定されるためのポイント|交通事故弁護士ALG

むちうちの症状がある場合の通院先

むちうちの症状がある場合は通院し、治療を受け、症状改善のためにリハビリを受けることも大切です。

むちうちには、さまざまなリハビリ方法があるため、まずは整形外科で医師の診察を受け、症状に適したリハビリを受けるとよいでしょう。

整形外科

タオルを使ったリハビリ
Karolina Grabowska Pexels

整形外科では、医師による投薬や手術などの治療が受けられます。

また、リハビリでは、理学療法士が適切なサポートを行ってくれるのでおすすめです。通院間隔を空けずに、しっかりと主治医に症状の改善や症状固定の判断を受けるまで通うようにしましょう。

なお、賠償金の請求などで必要になる診断書は、医師のみ作成することができます。そのため、整形外科に必ず通院をして、適切な期間、治療やリハビリを受けましょう。

鍼灸院

鍼灸院で治療を受ける女性
Wonderlane

鍼灸院では、首の痛みを緩和させるために、鍼灸師による鍼や灸を使った施術を受けられます

鍼灸院でのリハビリでは、症状が落ち着いてきたら、首の筋肉をほぐして機能を回復させるリハビリを受けることができます。

なお、首の機能を回復させるためには、時間をかけてゆっくりと行っていくことが大切です。そのため、担当の鍼灸師と、むちうちのリハビリを焦らずに行っていきましょう。

整骨院・接骨院

むちうちのリハビリを受ける女性
Karolina Grabowska Pexels

リハビリの通院先として、整骨院・接骨院もおすすめです。

整骨院・接骨院では、柔道整復師による、手技療法や物理療法を取り入れた施術を受けることができます。また、柔道整復師は国家資格であるため、専門的なリハビリを受けることも可能でしょう。

ただし、整骨院や接骨院、鍼灸院では、レントゲンやMRIなどの精密検査を受けることはできません。そのため、整形外科の主治医に相談して、整骨院などへ通っても問題が無いか相談しましょう。

むちうちのリハビリ費用は請求できる?

むちうちのリハビリなどを受けるために、整形外科や整骨院などに通院した場合には、治療費や交通費、入通院慰謝料などを加害者側に請求することができます。

特に、入通院慰謝料を請求する際には、症状が完治するまで、または、症状固定の診断を受けるまでの期間が算定の対象となりますので、適切な期間を通院することがポイントです。

なお、症状固定とは、これ以上治療やリハビリをしても回復が見込めない状態のことを指します。つまり、むちうちの症状が完治せず、後遺症が残ったことを意味します。

症状固定の診断を受けると、入通院慰謝料の算定期間は確定しますが、後遺障害の等級認定を申請することができます。

後遺障害の等級認定を申請する方法には、「事前認定」「被害者請求」があります。事前認定では、加害者側の任意保険会社に申請を一任でき、被害者の負担を減らすことできますが、申請書類などの内容を事前に確認することができません。一方で、被害者請求では、自分で申請書類の内容を確認することができるため、認定の可能性が高まるでしょう。

なお、被害者請求を行う際には、さまざまな書類を集めることや書類の記載内容に不備がないか、正確に確認する必要があるため、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

そして、後遺障害の等級が認定されると、認定された等級に応じた後遺障害慰謝料を請求することができます。

出典・参照:交通事故の慰謝料はリハビリでももらえる!計算方法と通院の注意点7つ|アトム法律事務所

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
むちうちのリハビリに要した費用も、事前に医師の確認があれば治療費の一環として加害者側に請求することができます。ただし、医師の確認がなければ、原則としてリハビリの施術費を請求することはできません。そのため、必ず主治医の確認を得てからリハビリを開始するようにしましょう。

交通事故のむちうちで請求できる損害賠償の種類

交通事故によってむちうちを発症した場合、さまざまな損害賠償を請求することができます。

たとえば、むちうちの治療にかかった費用(リハビリ費用を含む)通院交通費、治療を受けるために仕事を休み、その収入減に対して支払われる休業損害、病院に通院することによって受ける精神的苦痛に対して支払われる入通院慰謝料など、多岐に渡ります。

自分だけでは、どのような損害を請求できるのか、判断が難しいと感じた場合には、弁護士に相談するとよいでしょう。

むちうちのリハビリに通う期間と頻度

むちうちでリハビリに通う期間の目安は、医師から症状の完治、あるいは、症状固定と診断されるまでです。医師の診断を受けるまでは、適切な頻度で通院するようにしましょう。

もし、通院しなかった月や、通院頻度が少ない月が続いたりすると、加害者側の保険会社から必要な治療は終了したと判断され、治療費打ち切りを打診される場合があります。

そのため、症状が完治、または、症状固定と診断されるまでは、週に2~3日を目安とした頻度で通院するとよいでしょう。

ただし、通院の頻度が多すぎたり、期間が長すぎたりしても治療費の支払いを打ち切られてしまう場合があるので、注意が必要です。

出典・参照:裁判所基準の損害賠償算定(入通院慰謝料|舞鶴法律事務所

むちうちでリハビリを受けるときの注意点

むちうちのリハビリを受ける前に、下記で解説している手順を行うようにしましょう。これを怠ると、適切な賠償金を請求することができない、施術費を自己負担しなければならないなどの不都合が生じる可能性があります。

事故直後はパニックになってしまう場合がありますが、適切な賠償金を請求するためにも、まずは落ち着いて一つずつ段階を踏んで、リハビリを受けましょう。

必ず整形外科を受診すること

問診を行う医者
valelopardo

むちうちのリハビリを始める前に、まずは整形外科を受診しましょう。

整形外科では、整骨院や接骨院などとは異なり、MRIやレントゲンなどの精密検査を受けることができます。そのため、症状の具合を正確に把握できる可能性が高いです。

また、整形外科を受診せずに、整骨院などでリハビリを始めてしまった場合、リハビリにかかる施術費を加害者側に請求することが難しくなってしまいます。整骨院などによる施術は、医療行為ではないため、原則として、治療には含まれません。そのため、施術にかかった費用を加害者側に請求することができなくなってしまうのです。

このような不都合を防止するためにも、整骨院などへの通院の必要性を整形外科の医師に確認し、医師の確認が得られてから通院をするとよいでしょう。

そして、入通院慰謝料を請求する際には、事故に遭った日と整形外科の受診日が同日、または、数日以内であることが望ましいです。適切な入通院慰謝料を請求するためにも、整形外科は必ず受診するようにしてください。

出典・参照:弁護士コラム:【交通事故】裁判例の傾向を踏まえた整骨院の利用方法|弁護士法人イーグル法律事務所

保険会社に連絡すること

相談を受ける男性
Sozavisimost

交通事故に遭って、整骨院などでむちうちのリハビリを受けるときには、必ず加害者側の保険会社に連絡をしてから受けるようにしましょう。

整骨院などへの通院を保険会社に連絡をしていなかった場合、リハビリにかかった費用が支払われない可能性があります。

そのため、必ず保険会社に連絡をしてから、整骨院などでリハビリを開始するようにしてください。

完治・症状固定の診断まで通うこと

患者に寄り添う医師
fernandozhiminaicela

むちうちの治療やリハビリは、整形外科の医師から完治、または、症状固定の診断を受けるまで行うようにしましょう。

通院期間が大幅に開いてしまったり、途中で通院を止めてしまった場合には、適正な賠償金を受け取ることが困難になってしまいます。

そのため、医師の診断にしたがって、適切な期間、通院を継続するようにしてください。

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
交通事故の入通院慰謝料は、実際に入院・通院をした期間に基づいて計算が行われるため、医師から完治、あるいは、症状固定の診断を受けるまで通院することが大切なポイントです。なお、弁護士に依頼をすれば弁護士基準で計算することができるため、賠償金の増額が見込めます。また、保険会社との交渉を代わってもらうことができますから、弁護士への相談・依頼を検討してみるとよいでしょう。

むちうちのリハビリは自分の症状に合った方法で受けましょう

むちうちのリハビリを受ける女性
Karolina Grabowska Pexels

むちうちの治療やリハビリの種類、施術を受ける際の注意点について解説しました。

交通事故でむちうちになった場合には、まずは整形外科で治療を受けましょう。その後、整骨院などでもリハビリを受けると、早期回復が見込めるため、通院するとよいでしょう。

また、むちうちの治療期間は、おおよそ3ヶ月程度かかるので、この間は定期的に通院を行うようにしてください。その上で、適正な賠償金を加害者側の保険会社に請求するとよいでしょう。

しっかりとしたリハビリを受けて、むちうちの症状が悪化しないようにしましょう。

ドクター交通事故運営

この記事のライター

ドクター交通事故運営

交通事故の痛みの緩和に最適な通院先をご紹介!業界最高水準の通院サポートをご提供します。

記載されている内容は※2022年10月7日 15:36:16 ※時点のものです。

現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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