事故後の頭痛の原因はなに?注意が必要な症状や通院先も紹介!
事故後の頭痛はなぜ起こるのか、原因についてまとめました。事故後むちうちが原因で起こる頭痛や吐き気は、何科で治療すれば良いのか解説しています。いつまで治療を続けるべきか目安の時期と、後遺症が残った時の対処法も参考にしてください。
事故後の頭痛の原因や通院先を詳しく解説!
交通事故でむちうちになると、さまざまな症状が現れます。むちうちの一般的な症状といえば首の痛みですが、場合によっては頭痛が現れることもあります。
そこで本記事では、事故後のむちうちと頭痛の関係についてまとめました。事故後の頭痛はいつまで続くのかについてや、注意が必要な危険な頭痛についても解説します。また、後遺症が残った場合の対処法も参考にしてください。
事故後の頭痛の原因は?
事故後の頭痛は、むちうちが原因なのでしょうか?むちうちの種類と、頭痛になる原因について詳しく解説してきます。
むちうちで頭痛が起こる主な原因
むちうちとは、交通事故や転倒によって首がむちのようにしなり、筋肉や靭帯を傷める怪我の総称です。主な症状は首や肩、背中の痛み、痺れや重だるさなどです。
ですが、むちうちの症状は、体の痛みだけではありません。場合によっては事故後、頭痛に悩まされるケースもあります。むちうちでなぜ頭痛が起こるのか、2つの理由を見ていきましょう。
交通事故の衝撃で頭を大きく揺さぶられると、首周辺の筋肉や靭帯が引っ張られます。それによって、首の血流が悪くなります。首と頭は繋がっているので、脳への血流も悪くなり頭痛が起きるといわれています。
もうひとつの理由は、首の骨がずれることによる頭痛です。事故の衝撃によっては首の骨がずれ、周りの神経を圧迫します。首の骨周りの神経は脳に関係しているため、頭痛が起きる原因になります。
むちうちの5つの症状型
交通事故で最も多い怪我は、むちうちです。むちうちは症状によって、5つの症状型に分類されます。むちうちの中で最も多いのが、頚椎捻挫型といわれています。頚椎捻挫型の症状は、首や肩の痛み、肩こり、頭痛、吐き気などです。
バレ・ルー症候群は、頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気といった神経症状が起こります。神経根症状型は、首や後頭部の痛み、倦怠感、腕の痺れなどです。
脊髄症状型は、脊髄を痛めることでさまざまな症状が起こります。下肢の痺れや歩行障害、麻痺が現れるなど症状は重度です。最も症状が重いのが脳脊髄液減少型で、脳髄液が漏れることで慢性的な頭痛やめまい、吐き気、視力低下、ふらつきといった症状が現れます。
むちうちと頭痛は関係ないイメージですが、慢性的な痛みに悩まされるケースも少なくありません。後遺症にならないためにも、事故後すぐに病院で診察してもらうことが大切です。
事故後の頭痛の治療と通院先
事故後、頭痛になったら何科で診察してもらえばいいのでしょう。また、注意すべき痛みについても解説していきます。
むちうちの頭痛はいつまで続く?
事故後一番気になるのが、いつまで痛みが続くのかということでしょう。痛みがいつまでも治らないと、日常生活や仕事にも支障をきたします。
通常であれば、むちうちの完治とともに頭痛も治るでしょう。治療目安は、軽度であれば数週間、重度であれば3ヶ月程度です。しかし、むちうちの症状は個人差が大きく、首や肩の痛みが完治しても頭痛だけ1年以上続くケースもあります。
いつまでも痛みが続く場合は、脳や頭蓋骨にダメージを受けている可能性もあるので注意しましょう。
注意が必要な頭痛の症状
今まで感じたことのないような激しい痛み、痛みが絶え間なく続く、吐き気やめまいを伴う、高熱や嘔吐を伴う、首を振ると痛みが増す、手足の痺れや歩行障害を伴う、これらの症状は、頭蓋骨や脳にダメージを受けている可能性があります。
事故後、すぐに症状が出なくても、時間の経過とともに痛みがひどくなるケースもあります。上記の痛みがある場合は、MRIなどで詳しい検査を受ける必要があるので、脳神経外科を受診しましょう。
事故後の頭痛の通院先は何科?
事故後痛みが続く場合は、何科を受診すれば良いのでしょう。通常、むちうちの治療には整形外科を受診します。しかし、頭を強く打った場合や、先ほど説明した症状が出た場合は脳神経外科の受診も必要です。
脳神経外科では、CTやMRIで詳しく検査します。頭部に目立った外傷がなくても、脳が損傷を受けているケースもあるので注意が必要です。
その他の通院先
むちうちの治療には、整骨院(接骨院)や鍼灸院もおすすめです。整骨院(接骨院)では柔道整復師が、手技を用いて痛みを和らげてくれます。
鍼灸院では、はり師や灸師が体のツボを直接刺激することで症状を和らげます。鍼灸による施術は、炎症が強い急性期ではなく、事故後3週間程度経ってから受けるようにしましょう。
事故後の頭痛が後遺症になった場合
事故後、痛みが治らない場合、後遺症として認定されるのでしょうか?さらに、後遺障害等級認定の申請方法についても解説します。
頭痛が関係する後遺症(後遺障害)
事故後、むちうちが原因で頭痛が後遺症として残る可能性はあります。しかし、頭の痛みを事故と関連づけるのは、簡単ではないでしょう。我慢できるからと通院せずにいると、交通事故による痛みと証明できず、慰謝料を請求できない場合もあります。
事故後のむちうちが原因で頭痛が後遺症になった場合、認定される可能性のある後遺障害等級は12級13号か14級9号です。
後遺障害等級認定の申請も忘れずに
後遺障害等級認定を申請し等級が認定されれば、後遺障害慰謝料と逸失利益を受けられます。後遺障害慰謝料とは、事故後怪我の後遺症が原因で受けた、精神的苦痛に支払われる慰謝料です。
逸失利益とは、事故後の後遺症が原因で、被害者の労働能力が減少して得られなくなった利益です。しかし、後遺障害等級認定は、「頭の痛み」といった自覚症状だけでは認められません。
その痛みを医学的に証明する必要があるので、医師に症状をしっかり伝え、必要な検査も受ける必要があります。
事故後の頭痛の原因と対処法を覚えておこう!
むちうちが原因で、頭痛が後遺症として残るケースもあります。事故後は軽症だと思っても、後から重症と気づくケースもあるので早めに医療機関を受診しましょう。むちうちには整形外科の受診が一般的ですが、頭の痛みが続く場合は神経外科も受診しましょう。
この記事のライター
伊藤
女の子と男の子の子育てをしながら、フリーライターをしています。交通事故や怪我に関する疑問を解決できるよう、主婦目線でわかりやすく説明していきます。
記載されている内容は※2022年3月22日 08:55:21 ※時点のものです。
現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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